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JFCインターナショナル社

 キッコーマンは4月24日、2019年3月期の決算を発表した。純利益は前期比で9%増え、過去最高の259億円となった。売上高は同5.3%増の4535億円。同社は国内のしょうゆ、食品、飲料事業のイメージが強いが、実は海外での売上高が全体の6割にも上る。稼ぎ頭は海外卸売り事業だ。同社の売上高全体の4割を占め、19年3月期も同10%増の1921億円に達した。

 この結果、北米の冷凍食品とアフリカの調味料で不振が続く味の素を抜き、10年ぶりに純利益で国内調味料業界首位に立つ可能性が高い。

 海外卸売り事業の中心は、日本食レストランや現地スーパーなどに向けた米や味噌といった日本食材の販売だ。海外卸売り事業の売上高は5年前に比べ6割増えている。この事業の営業利益率は4%程度もある。国内の主要食品卸会社の営業利益率が1%を切るところも多いのに比べ、高水準といえる。日本ブランドを前面に出して比較的高い値付けに成功している様子がうかがえる。

 同社の海外卸売りの歴史は古く、50年前に遡る。米国の日本食市場でしょうゆを普及するにあたり、米国で事業を展開していた日系の食品卸ジャパン・フード・コーポレーション(現JFCインターナショナル社)に経営参加したのが始まりだ。海外の日本食ブームと並行して同社の海外卸売り事業も軌道に乗り、いまや業績を支える屋台骨となった。しょうゆの単品売りではなく、今でいうソリューション事業を半世紀前から意識していたことが、現在のグローバル展開の経営モデルを導いている。

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