積水ハウスの定時株主総会が23日、大阪市で開催された。前会長の和田勇氏らが和田氏を含む11人の取締役候補を株主提案し、阿部俊則会長ら現取締役の刷新を目指して注目されたが不発に終わった。株主側候補者は誰も取締役に選ばれず、事実上の惨敗と言える。2017年の地面師事件(積水ハウスは55億円の損失を計上)の責任追及などコンプライアンスを前面に掲げて戦った株主提案側だが、機関投資家の賛同を得られなかったようだ。

前会長の和田勇氏(左から3人目)ら株主提案側は現経営陣の刷新を訴えていたが…(写真:稲垣純也、2月17日、東京・中央)
前会長の和田勇氏(左から3人目)ら株主提案側は現経営陣の刷新を訴えていたが…(写真:稲垣純也、2月17日、東京・中央)
 

 会社側の取締役候補者は12人全員が選任された。阿部会長、稲垣士郎副会長の選任には米議決権行使助言会社のインスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズ(ISS)とグラスルイスが反対推奨していたため合否が注目されたが、阿部会長は7割前後の賛成票を獲得したとみられる。

 一方、2年前に阿部会長らに事実上クーデターで追放された和田前会長の取締役選任案に対する賛成票は1~2割程度しか集まらなかったようだ。株主提案側では最も賛成票を集めた米投資銀行トップのクリストファー・ダグラス・ブレイディ氏でも4割の得票に届かなかったとみられる。結果だけ見ると、株主提案側の惨敗と言えるだろう。

 株主提案側は株主の3割(2020年1月時点)を占める外国人投資家の多くの支持を取り付けたとしていた。仮にそうなら、得票数から考えると4割を占める金融機関のほとんどは逆に株主提案にはなびかなかったことになる。機関投資家がコンプライアンスを重視する流れが強まる中で、なぜこうした結果になったのか。

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