クルックは、ホテルと航空券の予約は一切扱わず、レジャー施設や鉄道チケットをはじめ、世界270を超える都市における10万種類以上の体験サービスや移動手段が予約できる。例えば、香港のビクトリアピークは通常2時間以上待たないと入れないが、クルックで予約すると専用ゲートから待たずに入ることができる。
今回の日本語を加えた9言語、41種類の表示通貨に対応。旅行者それぞれのオリジナルな旅作りをサポートする。利用者数は約2500万人(2019年4月現在)。14年9月設立のクルック・トラベルは、香港が誇るユニコーン企業と言われており、これまで世界の投資ファンドから総額5.2億ドル(約580億円)以上の資金調達を実現している。この中には、ソフトバンク・ビジョン・ファンドから出資された2億2500万ドルも含まれる。
17年11月から急増するインバウンドに対応
クルック・トラベルは17年11月に日本法人を設立。東京と大阪にオフィスを構え、東京タワーやLEGOLAND Japan、小田急電鉄、南海電気鉄道などと連携しながら、インバウンド(訪日外国人)を中心に事業展開してきた。今回の日本語への対応で、日本人旅行者の海外旅行を本格的に支援することになる。
最高収益責任者(CRO)のアニタ・アイ氏は、クルックの最大の強みとして、横断的なサービスの広さとサービスの品質を挙げる。「スタッフが必ず体験サービスを検証し、ベストなものを選んでいる。特に安全性については注意を払っており、例えばバンジージャンプなどはしっかり検証している。また、サービス提供企業の財務状況や安全性もチェックしている。さらにデータを重視しており、ネット上のデータだけでなく観光局からもデータを採り、人気のある体験サービスは何かデータでピックアップしている。ユーザーレビューを重視しており、500万以上の口コミを読むことができる。各体験サービスを5段階でレーティングしており、2.5や2(2段階レベル)には改善をお願いしている。ただし、2になることはめったにない」という。

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