東芝やその株主らを翻弄してきた「買収劇」が突然中断した。

(写真:つのだよしお/アフロ)
(写真:つのだよしお/アフロ)

 東芝は4月20日、英投資ファンドのCVCキャピタル・パートナーズから、買収提案の「検討を中断する」という書面を受け取ったと発表した。CVCは6日に買収の初期提案をしていたが、次に予定していた具体案の提出を事実上撤回した。

 一連の騒動によりアクティビスト(物言う株主)を含む多くの投資家は、非上場化という選択肢を強く意識した。東芝の買収劇はこれで幕引きとはならず、6月の定時株主総会を見据えた「第2幕」が遠からず始まりそうだ。

東芝とCVCは「お見合い」状態に

 東芝は19日付で「非公開化が当社経営陣及び取締役会の戦略的目的に合致するかのガイダンスを待つため暫時検討を中断する」という内容の書面を受け取った。CVCは東芝に対しTOB(株式公開買い付け)による非上場化を提案していたが、14日付で銀行出身で非上場化を視野に入れていたとされる車谷暢昭前社長兼CEO(最高経営責任者)が辞任。CVCは新たに東芝の社長兼CEOに就任した綱川智氏ら「現経営陣の態度を様子見し始めた」(関係者)ようだ。

 非公開化の選択肢を東芝経営陣に預けたCVCだが、東芝としては買収後の経営方針や買収者の資本構成といった詳細提案がなければTOBの検討のしようがないという立場。結果として両者が相手の動きを待つ「お見合い」状態となり、事実上、CVCによる東芝への買収提案は中断したと言える。

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