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 楽天とビックカメラは4月17日、開設から1年となるEC(電子商取引)サイト「楽天ビック」の事業戦略説明会を開いた。ビックカメラは「楽天ビックを通じ、想定以上に実店舗の顧客が増えた」と明らかにした。一方楽天は、楽天市場内の家電の売り上げの伸び率が全体を上回るなど、一定の成果を得た。

 だが、自社のECから他企業の実店舗に客を送るのは、楽天にとってはなかなか悩ましい「敵塩」の戦略でもある。実店舗を持つ企業と連携を深めれば、楽天のサイトのサービス向上にはつながる一方、売り上げを失う可能性もあるからだ。「楽天ビック」は出店企業との連携の成功例とするものの、この手法を他業界に広げるかは未定という。

「楽天ビック」の成果を発表する楽天の矢澤俊介執行役員

 「期待以上の驚くべき効果が得られた」。ビックカメラの秋保徹取締役EC本部長はこう顔をほころばせた。秋保氏が指摘したのは、「O2O(オンライン・トゥー・オフライン)」と呼ばれるマーケティング手法の成果。つまり、楽天ビックのサイトを見た人を全国40カ所のビックカメラの実店舗に送る施策の効果が、期待以上だったという。