石油・ガスプラントの雄、日揮ホールディングス(HD)が脱炭素時代を前に第2の創業を迎えている。

日揮にとって原発建設の受注は悲願(米国で建設する発電所のイメージ)

 このほど小型原子炉開発の米ニュースケール・パワーに出資。同社の炉を中核とする発電所のEPC(設計、調達、建設)を手掛ける。創業来、化石燃料業界とともに歩んできた同社は20年後には生きるか死ぬかの瀬戸際に立たされる。

 CO2を排出しない「カーボンフリー」への変化に焦り、押っ取り刀で原発の受注に走ったのかと思いきや、そうではない。受注にはこれまで培ってきたプラントの設計・施工技術という「無形資産」を死なせないという執念がある。

原子炉をまるごとプールに沈めて稼働

 日揮HD子会社の日揮グローバルによる小型原子炉参入のニュースが駆け巡った5日。同社には原発プロジェクトの海外輸出で長年苦楽を共にしてきた日立製作所の関係者から祝福の声が多く寄せられた。

 日揮は同業大手の米フルアとニュースケールの小型モジュール炉を使った原発を米アイダホ州に建設する。小型炉は安全性の高さが特徴。複数の原子炉をまるごとプールに沈めて稼働させるため、炉内の冷却水の循環が止まっても炉心溶融(メルトダウン)しにくい。ニュースケールは小型炉で米機関から唯一、技術や設計の認可を得ており、日立GEニュークリアエナジーや米ウエスチングハウスなど競合の先頭を走る。

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