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 ニトリホールディングスは4月8日、2019年2月期決算を発表した。吸湿性のいいベッドマットや花粉を吸着するカーテンなど機能性の高い独自製品の売り上げが好調で、32期連続の増収増益を達成。中でも伸び率が大きかったのは前期比27%増のインターネット通販(EC)だ。白井俊之社長は「店がショールーム代わりになっている」と勝因を分析する。

 連結売上高は前期比6%増の6081億円、営業利益は同8%増の1007億円だった。うち、通販の売り上げは389億円と前期比27%増え、全体に占める割合は6.4%と同1ポイント増加した。

決算発表するニトリHDの白井俊之社長(左)と似鳥昭雄会長

 白井社長は「特に都心部のお客様が店舗をショールーム代わりにしている」と指摘。全国のニトリの店舗の売上高のうち、東京、埼玉、神奈川、千葉の1都3県が占める割合と、ECの1都3県の割合は、2割近い乖離(かいり)があるからだ。また、同社の調査によると、店舗で購入した客の67%がネットで商品を見ており、ネットで購入した68%が店舗で商品を見ていたという。

 店舗で実物を見て、他社のECサイトで安く購入する――。コストをかけ運営している店舗が、売り上げを伴わないショールームになることに悩む小売企業は多い。だがニトリHDは自社開発の独自商品が大半で、店舗で買わないなら同社のECで買うことになる。白井社長がショールーム化を前向きに捉えるのはこのためだ。

 ニトリHDはECの運営に店舗間の物流も活用しており「店があることがECの優位性につながる」(白井社長)。一方、商品説明などECのコンテンツを、来店客にカタログ代わりに使ってもらうため、サイトを9月に刷新することも明らかにした。

 ただ、2022年に1000店の目標を掲げる店舗数は、2月末時点で576にとどまる。白井社長は「厳しくなってきていることは感じている」と認めつつ、「計画を変更する予定はない」という。相乗効果を最大限に引き出すため、店舗とEC双方の強化が求められる。

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