4月8日、集英社の漫画雑誌「週刊少年ジャンプ」と講談社の漫画雑誌「週刊少年マガジン」が共同プロジェクトを発表した。両誌で連載中の約160作品を無料で読めるウェブサイト「少年ジャンマガ学園」を、6月10日までの2カ月間限定で運営する。

 同サービスで読めるのは現在、210人の作者による164作品。「週刊少年ジャンプ」「週刊少年マガジン」「別冊少年マガジン」の3誌に加え、スマートフォン向け漫画誌アプリ「少年ジャンプ+」や「マガジンポケット」上の作品が対象となる。尾田栄一郎「ワンピース」(週刊少年ジャンプ)や諫山創「進撃の巨人」(別冊少年マガジン)など人気作品も含まれる。

 無料で読めるのは第1話からで、どこまで読み進められるかは作品ごとに異なる。多いもので100話以上だという。無料の範囲を超える話数については、「少年ジャンプ+」や「マガジンポケット」など漫画を購入できる外部サービスに誘導する。雑誌で連載中の最新話が読めるわけではない。

 このサービスの特徴は、ターゲットを22歳以下の若者に限定している点だ。初回のアクセス時に生まれ年を入力させ、23歳以上の場合はサービスが利用できないようにする。

 「SNSやゲームなど競合のコンテンツが多い今、より多くの若者に漫画の魅力を知ってもらうために企画した」と週刊少年ジャンプ編集部の細野修平氏は語る。両誌の編集部は以前からデジタル化に関する情報交換を続けており、このサービスは昨年11月ごろから検討してきたという。

 サービス全体を通して「学園」をコンセプトに据え、ツイッターとラインを通じて自分が読んだ漫画を知人に勧められる「マンガリレー」の機能を用意。リレーをつなぐとポイントが付与されるほか、無料で読める話数が増えるなどの特典がある。そのほか、「読書感想文コンクール」や「イラストコンテスト」といったイベントも実施する。

 「長期連載の作品も多いので、若い読者に第1話から読んでほしいという思いがあった」と細野氏が語るように、人気を得て長く続く作品が増えれば新しい読者は入りにくくなるというジレンマがある。動画やゲームを相手にした若年層の可処分時間の奪い合いが激しさを増す中、業界でも異例のコラボに踏み切った。

4月8日の記者発表会には週刊少年ジャンプの中野博之編集長(左)、週刊少年マガジンの栗田宏俊編集長(右)に加え、お笑い芸人のケンドーコバヤシ氏(中央)も出席した。

この記事はシリーズ「1分解説」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。