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 資生堂は2日、横浜市西区にオープンした新研究所「グローバルイノベーションセンター(通称:S/PARK・エスパーク)」を報道陣向けに公開した。総工費約400億円を投じて建てられたエスパークは地上16階・地下1階建て。欧州や中国、シンガポールなど世界8カ所にある資生堂の研究開発拠点の中枢を担う施設で、十数カ国から集まった研究員が在籍している。

資生堂の新研究所「グローバルイノベーションセンター(通称:S/PARK・エスパーク)」

 1、2階は一般客も出入りできる「カフェ」「スタジオ」「ビューティーバー」「ミュージアム」の4施設を設けた。それぞれ、食事、ランニング・エクササイズ、個人に合わせたオリジナル化粧品の製作、化粧品の最先端技術の体験といったコンテンツを楽しめる。従来の研究施設とは一線を画した「都市型オープンラボ」というコンセプトを前面に押し出している。

 新研究所建設の背景にあるのは同社の海外戦略の強化だろう。同社は2019年に入ってから特に中国市場を意識した施策が目立つ。1月には上海で現地のIT系スタートアップ企業との協業を進めるための「中国事業創新投資室」を設立したほか、4月1日には中国のネット通販最大手、アリババ集団との戦略業務提携を発表。アリババの本社がある浙江省杭州市にオフィスを開設するほか、ビッグデータを活用した商品の共同開発も進めている。

新しい研究所について説明する資生堂の魚谷雅彦社長

 この日、内覧会に出席した資生堂の魚谷雅彦社長は「2019年は売り上げ、成長という側面では中国にプライオリティーがある」としたうえで、「上海や杭州のオフィスとグローバルイノベーションセンターが連携し、商品開発や(他社との)コラボレーションを進めていきたい」と語った。年内には栃木県大田原市に国内で36年ぶりとなる新工場稼働も予定している。国内への積極投資によって、中国を中心とする海外で事業を伸ばす考えのようだ。

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