富士フイルムホールディングス(HD)は3月31日、古森重隆会長・CEO(最高経営責任者)が退任する人事を発表した。古森会長は最高顧問に就き、助野健児社長・COO(最高執行責任者)が代表権のある会長・取締役会議長、後藤禎一取締役が社長・CEOに就任する。6月の株主総会後に正式決定する。20年以上にわたって同社を率いてきた古森会長は退任会見で何を語ったのか。

富士フイルムHDは古森会長・CEO(右)が退任し、助野健児社長・CEO(左)が会長、後藤禎一取締役(中央)が社長・CEOに就く人事を発表した
富士フイルムHDは古森会長・CEO(右)が退任し、助野健児社長・CEO(左)が会長、後藤禎一取締役(中央)が社長・CEOに就く人事を発表した

 「(就任期間が)長くなったのは結果として、ということです。やってもやっても足りないという感じがあった。誰がやるのがいいかと考えたときに、自分がやった方がいいと思った。気力も体力もそう衰えたとは思わなかった。長く続けたいという目標があったわけではない」

 21年という長期にわたり経営トップを務めたことを問われた古森氏はこう語り、結果的に長くなったと強調した。では、なぜこのタイミングだったのか。

 「いつ後進に道を譲るのかとこれまで何度も聞かれ、適切な時期にと回答してきた。後進に託す適切な時期が来た」

 「新型コロナウイルスのパンデミックが起きて感じたのは、会社に体力がついたなということ。経営が色々なことをやらなくても、社員や役員が自分で考えて自分で動く。かなり強い組織になった。私がやるべきことは終わったのではないかと感じた」

 写真フィルムの市場が消滅する危機から業態転換を成功させ、企業としての「レジリエンス(回復力)が磨かれてきた」と満足感を示した古森氏。その一方で、「今回はもうこの辺だな、と。やっぱり色々なことで分かります」と一抹の寂しさも見せた。

在任期間を振り返る古森会長・CEO
在任期間を振り返る古森会長・CEO
続きを読む 2/3 米ゼロックスの経営、「やりたかったことの一つ」

この記事は会員登録で続きをご覧いただけます

残り928文字 / 全文1687文字

日経ビジネス電子版有料会員になると…

特集、人気コラムなどすべてのコンテンツが読み放題

ウェビナー【日経ビジネスLIVE】にも参加し放題

日経ビジネス最新号、10年分のバックナンバーが読み放題

この記事はシリーズ「1分解説」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。