コニカミノルタは年内にも医療用のオゾン発生装置の生産を始める。2020年春にコロナ禍で生産が停滞していた中小企業に声をかけ、部品調達などで支援したことがきっかけだ。事務機メーカーのコニカミノルタが畑違いのオゾン発生装置を手掛ける狙いはどこにあったのか。

 2021年3月16日、コニカミノルタは愛知県豊川市にある開発・生産拠点の敷地の一角で、今夏に稼働させる新工場の竣工式を開いた。この工場の生産品目は商業印刷機や複合機の関連部品、各種の製品に使う金型など多岐にわたる。その中で異彩を放つのが、医療用のオゾン発生装置だ。

 事務機メーカーのコニカミノルタがオゾン発生装置の生産で手を組んだのは、大阪府東大阪市の中小企業、タムラテコ。コニカミノルタがタムラテコのオゾン発生装置の生産を受託し、部品調達でも支援する。価格が40万円前後のこの装置を、年間1万台程度生産する計画という。

タムラテコのオゾン発生機能付き空気清浄機
タムラテコのオゾン発生機能付き空気清浄機

 発端は10カ月ほど前の20年5月中旬。タムラテコに1本の電話がかかってきた。「生産面でお手伝いできることがあればやらせてもらえませんか」

 電話をかけたのはコニカミノルタの担当者だ。この日の朝、テレビのニュース番組でタムラテコの生産ラインの様子が報道されたのを見たコニカミノルタの竹本充生執行役が、連絡を取ってみるよう部下に指示を出していたのだ。

 タムラテコのオゾン発生装置は、周囲の空気を吸引して酸素から生成したオゾンガスを排出し、空気中のオゾン濃度を高めるもの。周囲のオゾン濃度を計測しながら排出量を制御するため、人に害を与えない濃度を維持できるのが特長だ。全国の救急車の7割以上で利用されている実績を持つ。床や壁、衣服などに付着した新型コロナウイルスの不活化にも効果があるとされ、全国から引き合いが来ている状況だった。

続きを読む 2/3 「M&Aの話ではないか」と思った

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