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 6月からふるさと納税が事実上の「許認可制」に移行するのにあたって、総務省が自治体に提出を求める書類を日経ビジネスが入手した。寄付に対する返礼品が寄付額の3割以下であることや、地場産品であることといった項目ごとにレ点を付ける書式で、地方自治体からは「まるで踏み絵のようだ」との声が上がっている。

自治体が総務相宛に提出する指定の申出書は、8項目で自治体の担当者がレ点を付ける様式(写真は見本として総務省が自治体向け説明会で渡したもの)

 2018年度には、全国で5000億円程度の寄付額が見込まれるまでに成長したふるさと納税。返礼品競争は年々過熱し、地方自治体の中からも、返礼品で税収を奪い合うような事態を憂慮する声が出ていた。

 ふるさと納税の規制強化を盛り込んだ改正地方税法の成立を受け、総務省は3月28日、6月からの新制度について自治体担当者向けの説明会を開催。制度の対象となる自治体を指定する基準を公表した。

 返礼品を寄付額の3割以下の価値の地場産品にすることに加え、返礼品を強調した宣伝広告をしないことなども指定基準とした。豪華な返礼品を贈ったり、過剰な宣伝をしたりする自治体は指定されなくなり、納税者が寄付をしても税優遇は受けられなくなる。

 「申出書」では、返礼割合や地場産品の基準に「適合する返礼品等を提供」という欄にレ点で印を付けるようになっている。宣伝広告の抑制に向けた基準についても「適合して募集を実施」にレ点の欄を設けている。こうした欄は計8項目。ここにチェックすることが指定の条件だと説明会の出席者は受け止めた。

 総務省は4月1日から10日まで、自治体からの指定の申し出を受け付ける。新たな基準で審査し、地方財政審議会(総務相の諮問機関)の意見も聞いた上で、5月中に指定の告示をする。自治体側は申出書の様式に困惑しており、説明会の出席者は「レ点の書式など、これまでに見たことがない」とため息をついた。

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