東芝の株を5.4%保有している米ファンドのキング・ストリート・キャピタル・マネジメントが、東芝に株主提案をする意思があると発表した。東芝の次の定時株主総会で、取締役会の過半数に相当する社外取締役の候補者を提案する予定だという。この提案が通れば、東芝の取締役会の陣容はがらりと変わることになる。

キング・ストリートは東芝の車谷会長兼CEOに三くだり半をつきつけたわけではなさそうだ(写真:AFP/アフロ)
キング・ストリートは東芝の車谷会長兼CEOに三くだり半をつきつけたわけではなさそうだ(写真:AFP/アフロ)

 東芝と事前合意できなかった場合、キング・ストリートは共同創業者のブライアン・J・ヒギンス氏を含む経験豊かな経営者、投資家などを新たな取締役候補者として提案するとしている。ただ、現取締役に大きな不満を持っていることだけが理由かと言えば、そうでもなさそうだ。キング・ストリートが車谷暢昭代表執行役会長兼CEO(最高経営責任者)に送った書簡を見ると「過去数年間を通して、貴社の舵取りをされてきた現在の取締役の仕事は、賞賛に値するものであり、彼らの多大な貢献に敬意を表します」としている。

 こうした中での取締役大幅入れ替え提案。キング・ストリートの関係者によると、今回の提案は「今が全くダメというのではなく、より良い人選を」という建設的な意味合いが込められているという。現在の取締役会は会計の専門家など、一連の会計不祥事などから脱却するための危機管理内閣的な色合いが強いため、今後は本業のビジネスをどう立て直し、伸ばしていくかという実際のビジネスの観点からより適した人材に入れ替えるべきだ、ということのようだ。

 車谷氏にあてた書簡のなかでキング・ストリートは、今回の人選によって「東芝の事業ポートフォリオの焦点を新たに定め」「東芝を再び日本企業を代表する地位に戻す」とうたっている。つまり今回の提案は、東芝が平時モードに戻ってきたからこそ出てきた提案、と言えるのかもしれない。

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