パナソニックは8日、東京・港にある「パナソニック東京汐留ビル」の社員食堂で「サステナブル・シーフード」を用いた料理の提供を始めた。国連が提唱する「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成に向けた取り組みの1つ。試食した魚類学者でタレントのさかなクンも「ギョギョウマ!」と絶賛したサステナブル・シーフードとは一体、何だ? 

 サステナブル・シーフードは、海の自然や資源、地域の社会に配慮して漁獲・養殖された水産物。乱獲しないだけでなく、自然破壊が少ない漁法などで捕られ、海洋保全に結びついていることが求められる。養殖でもエサとなる水産物がたくさん必要となることもあり、「養殖だから持続可能というのは誤解だ」と世界自然保護基金(WWF)ジャパンの三沢行弘シーフード・マーケット・マネージャーは話す。サステナブル・シーフードとして流通させるには、天然水産物向けの「MSC認証」や養殖水産物向けの「ASC認証」の取得が1つの基準となる。

8日に提供されたメニューはカキフライ

 8日にパナソニックの東京汐留ビルで提供されたのが、カキフライ定食(600円)。宮城県南三陸町戸倉で養殖され、ASC認証を取得しているカキが使用される。WWFジャパンの親善大使を務める、魚類学者でタレントのさかなクンが試食。「ギョギョウマ! 海のミルクですね」と発言し、会場を沸かせた。

サステナブル・シーフードを使ったカキフライを食べるさかなクン

 実はパナソニックはWWFジャパンや給食業者などと連携しながら1年前からサステナブル・シーフードを社食で提供している。大阪・門真のパナソニック本社の社食で、国内で初めて提供。その後、関西を中心に国内11拠点で展開してきた。月1回のペースでメニューに加えており、今年2月末時点で1万9913食を販売したという。

食堂ではサステナブル・シーフードがアピールされていた

 パナソニックでは、2019年度に新たに30拠点の社員食堂で、サステナブル・シーフードを使った料理を提供していく計画。20年度中に国内全拠点への導入を目指す考えだ。

 「社員食堂への導入はあくまでスタート。社員の消費行動を変えたい」とパナソニックブランドコミュニケーション本部の喜納厚介課長は意気込む。国内企業の多くが取り組みを強化するSDGs。その達成にはこうした現場の地道な努力が欠かせない。

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