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 元日産自動車会長のカルロス・ゴーン被告が6日午後4時半ごろ、東京拘置所(東京・小菅)での勾留から保釈された。108日に及んだ勾留から解放されたゴーン氏の保釈金は、10億円と歴代でも上位に入る。ここで沸く疑問が一つ。保釈金とはどういうものか、そもそも返ってくるのか。

6日、保釈され、東京拘置所を出るカルロス・ゴーン氏(写真:共同通信)

 保釈金の正式名は「保釈保証金」。この意味は、保釈するにあたっての身代わりになるものを預けることで、「まさに人質ならぬ『ブツ質』だ」とみずほ中央法律事務所の三平聡史弁護士は話す。裁判所が示す保釈条件を被告が守ることを保証させる意味合いもある。一時的に預けているわけで、保釈条件を破らない限り、基本的に公判が終われば、全額が本人の手元に戻る。

 10億円の保釈金は歴代でも高額な部類に入る。裁判所は「過去の記録を取っていないので何位なのかわからない」(東京地裁)とするが、過去最高額は牛肉偽装事件で実刑が確定した浅田満・元食肉販売会社会長の20億円とされる。保釈金の金額は被告の保有資産などを考慮して裁判所が提示する。

 本人は動けないので、代理者が裁判所の口座に振り込むか、直接裁判所の窓口で納入する。代理者は弁護人であることが一般的だが、金額が大きくなると「家族や協力者などのケースも多い」(弁護士)。東京地裁によると、代理者を決めるのは容疑者側で、口座か窓口への納付を確認してから裁判所は実際に保釈する。

 仮に現金で10億円を納付するとどうなるか。1億円で約10キログラムの重さがあるというから、ざっと100キログラムの現金を裁判所の窓口に運ぶことになる。

 過去には保釈後に容疑者が逃亡したケースもある。イトマン事件の許永中・元不動産管理会社代表は、裁判所の許可を得て韓国に行き、その後に逃亡を図った。保釈は取り消され、保釈金の6億円は全額が没収された。

 3度目の保釈請求でようやく外の空気を吸うことが認められたゴーン氏。住居には監視カメラが設置され、携帯電話はネット接続やメールができるものは持てず、海外渡航や関係者との接触も禁止されている。とはいえ、今後は好きなものを着て、好きなものを食べる生活に近づく。「身代金」の10億円はゴーン氏にとっては大した金額ではないのかもしれない。

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