経営再建中の大塚家具の大塚久美子社長が4日、都内で記者会見を開き、中国企業などとともに中国市場を開拓していく戦略を明らかにした。4月にインテリア雑貨の越境インターネット通販(EC)を始めるほか、業務提携する中国の家具大手、居然之家(イージーホーム)向けに家具を供給する。

会見する久美子社長(中央)と増資を引き受けたハイラインズの陳海波社長(左)

 大塚家具は2月15日、中国や台湾などの取引先の企業連合と米系投資ファンドから第三者割当増資で約38億円を調達すると発表。久美子社長は4日の会見で「守りから攻めに打って出る態勢が整った」と述べたうえで「大塚家具は、日本国内はもとより、世界中からいい家具を集めて日本の消費者に提供してきた。これからは世界の消費者に私たちの商品やサービスを提供していく」と力を込めた。

 増資を引き受けたハイラインズ(東京・渋谷)の協力を得て、中国でECでの販売強化を狙うほか、中国国内に約200あるイージーホームの店舗での家具の販売を見込む。戦略説明の中で久美子社長は「アジアの国々ではこれから、コンシェルジュサービスが求められている」と何度も強調した。中国市場開拓のカギは、家具に詳しい従業員によるきめ細やかな接客サービスの充実だと位置づけた。

 もっとも久美子社長が進めてきた改革路線は、会員登録をはじめとする父・勝久元会長の路線の否定だったはずだが、現状では雪解けの兆しも見える。苦境から抜け出すための戦略が「勝久氏流」に近いこともその証左と言えるかもしれない。勝久氏について久美子社長は「愛着をもって長く使う家具を提供したいという価値観は同じ。いつか理解してもらえると信じている」と話した。

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