「加盟店とこれまで以上に一体感」

 そもそも、「コンビニバイト」という概念が変わりつつある。

 若い世代のあいだでは「週ごとの勤務ローテーションに縛られたくない」と考えるひとが増えている。特定の店舗で決められたシフト通りに働くのではなく、「ヒマなのでひと稼ぎしたい」と思い立ったとき、「本日18時から」といった具合に単発バイトを募集している店舗に赴き、その日限りのスタッフとして働くようなスタイルも増えている(コンビニ50店舗を渡り歩く「ハイパー店員」)。店舗側からみれば通常スタッフが風邪などで欠勤した場合に緊急的に募集する人員なので、時給は高めに設定せざるをえない。

アルバイトやパートの採用は加盟店の責任
アルバイトやパートの採用は加盟店の責任

 もっとも、業界を見渡せばすべてのチェーンが24時間営業に固執しているわけではない。ファミリーマートは一部店舗で営業時間を短縮したり、深夜帯は駐車場に置いた自販機で必要最低限の商品を販売したりする実験を進めている。下のリンク先記事にもあるように、京都市の実験店舗を訪れると、午前1時には店員がロールカーテンを引き下げ、外看板の明かりを消すのを見ることができる。「コンビニが閉店時間を迎える」様子は、24時間営業に慣れきった消費者には新鮮な光景だ。

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 ファミリーマートの沢田貴司社長は日経ビジネスの取材に対し、「いろいろな技術を駆使すれば深夜帯は無人にできる気がしています」と答えている。「24時間は続けますよ。続けるんだけれども、そこに店員がいるか、いないかは別」という姿勢だ。

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 単純に24時間営業を取りやめるのでは、サービスの質としては後退感が否めない。社会の変化により24時間営業の維持が難しくなるなかで、しかしサービスの低下を回避するためにはどうすればいいのか。各コンビニチェーン本部には独自の知恵が求められている。

 セブンイレブンの古屋社長はインタビューで、こうも語っていた。

 「本当に良い店を作らない限り、もうお客は来てくれません。そのためにもチェーン本部と加盟店には、これまで以上の一体感が求められています。とても大事な時期に入ってきたと認識しています」

 「マラソンと一緒ですよね。マラソンって序盤はみんなわーっと走り出して、誰でもいい走りをします。けれど相手を抜くチャンスが訪れるのは、苦しくなってきてからです。変化の大きい時代こそ踏ん張りどきです」

 2017年秋に古屋社長の上記インタビューを掲載した直後、記者のもとには複数のセブンイレブン加盟店オーナーから感想が寄せられた。「本当に加盟店ファーストを志しているのなら、ああいう発言はできないはずだが」という趣旨だった。変化の大きい時代こそ踏ん張りどき……。古屋社長はいま、自らの言葉の重みをかみしめているに違いない。

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12/15ウェビナー開催、「外食を救うのは誰か」第1回――すかいらーく創業者の横川氏が登壇

 新型コロナウイルスの感染拡大から3年目となり、外食店に客足が戻りつつあります。一方、大手チェーンが相次ぎ店舗閉鎖を決定するなど、外食産業の苦境に終わりは見えません。どうすれば活気を取り戻せるのか、幅広い取材を通じて課題を解剖したのが、書籍『外食を救うのは誰か』です。
 日経ビジネスLIVEでは書籍発行に連動したウェビナーシリーズを開催します。第1回目は12月15日(木)19:00~20:00、「『安売りが外食苦境の根源だ』ファミレスをつくった男が激白」がテーマです。講師として登壇するのは1970年にファミリーレストラン「すかいらーく」1号店を開業した横川竟氏と、外食経営雑誌『フードビズ』の神山泉主幹です。書籍を執筆した記者の鷲尾龍一がモデレーターとなり、視聴者の皆様からの質問もお受けします。ぜひ、議論にご参加ください。

■日程:12月15日(木)19:00~20:00(予定)
■テーマ:「安売りが外食苦境の根源だ」ファミレスをつくった男が激白
■講師:横川竟氏(すかいらーく創業者、高倉町珈琲会長)、神山泉氏(外食経営雑誌『フードビズ』主幹)
■モデレーター:鷲尾龍一(日経ビジネス記者)
■会場:Zoomを使ったオンラインセミナー(原則ライブ配信)
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