2月27日、東京ビッグサイト(東京・江東)で風力発電関連の展示会「国際風力発電展」が始まった。海に風車を並べる「洋上風力発電」のルールを定めた新法が今春施行されるなど、日本でも市場拡大が期待される風力発電。だが、先行して普及した欧州などでは買い取り価格が低下し、風力発電機メーカーの競争が激化。淘汰が始まっている。

国際風力発電展には国内外から148社が出展
国際風力発電展には国内外から148社が出展

 同展示会の開催は7回目で、今年は風力発電機メーカーや施工業者、事業者など148社が出展。日本政府は「再生可能エネルギーの主力電源化」を明記したエネルギー基本計画を掲げており、業界は活況だ。

 だが、規模の経済がものをいう風力発電機では、既にメーカーの淘汰が始まっている。国内唯一のメーカーの日立製作所は今年1月下旬、自社開発の風車の生産から撤退することを決めた。日本勢で自前の風力発電機を生産するメーカーがなくなることを意味する。拡大期待が高い日本の風力発電市場を支えるのは海外勢になる構図だ。

 ただ、その海外勢にも淘汰の波は押し寄せる。東芝の提携先であるドイツ大手のセンビオンは、受注したプロジェクトの進捗が遅れ、採算が悪化している。このほど2018年の業績予想を下方修正し、株価は1年前に比べ88%下がっている。

 欧州メーカーが苦境に陥る背景には、買い取り価格を政府が決める日本と異なり、欧州では競争入札で価格を決める制度が浸透していることがある。建設や資材費用など、発電事業者からのコスト削減圧力は高まり、風力発電機メーカーは収益を維持するのが難しくなっている。日本に先んじて補助金頼みの構造から脱しつつある結果といえる。

 市場は拡大しても、その恩恵を得られるメーカーはごく一握り。風力発電は、競争力のあるメーカーだけが生き残る「普通の産業」になりつつある。

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