引っ越しサービスの需給が逼迫し、希望の日程や予算で引っ越せなくなる「引っ越し難民」。昨年春にクローズアップされたこの問題が今年も再来しそうだ。ヤマトホールディングス子会社で引っ越し大手のヤマトホームコンビニエンス(YHC、東京・中央)が2月25日、代金の過大請求問題で停止している引っ越し業務の再開が19年4月以降になる、と発表したためだ。

転勤や進学、就職などが重なる春は引っ越しが集中する
転勤や進学、就職などが重なる春は引っ越しが集中する

 YHCによる引っ越し代金の過大請求問題は、元社員の告発をきっかけに昨年夏に明らかになった。19年1月には国土交通省から事業改善命令や車両使用停止などの行政処分を受けた。これを受けてYHCは国交省へ再発防止策を2月25日提出。商品の再設計や社員教育の徹底などに時間を要するとして受注再開を4月以降とした。

 1年のうち、引っ越しが集中するのは3月から4月。転勤や進学、就職などが重なるこの時期は、年間の引っ越しのうちおよそ3分の1を占めるピークとなる。大手と多数の中小がひしめく引っ越し市場でYHCのシェアは1割程度といわれている。業界のサービス供給能力低下への影響は免れない。他の引っ越し大手の中には昨年春に比べ受注を増やす考えのところもあるが、もともと引っ越し難民を生んだ原因の慢性的な人手不足が解消したわけではない。

 サービスの需要サイドでは別の問題も生じている。アパートの施工不良が発覚したレオパレス21が、耐火性能が不十分な物件の入居者に転居を求めているのだ。7700人余りが対象で、3月末までに完了する計画だが、引っ越しシーズンが本格化する時期にぶつかる。こちらも局地的には需給逼迫につながる可能性がある。今年も頭を悩ませることになりそうだ。

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