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 新型コロナウイルスの脅威が世界に広がっている。発生源となった中国から遠いイタリアでも、感染者が急増。2月24日までに200人以上の感染と、6人の死亡が確認され、世界各地での株価急落の要因の1つとなった。

 イタリア第2の都市ミラノがあるロンバルディア州や、観光都市ベネチアを含むベネト州で感染が広がっている。イタリアのコンテ首相は「(感染拡大の防止に)あらゆる手段を講じる」と発言。北部5州で学校を休校し、博物館を閉館した。また一部の自治体を封鎖し、出入りを禁止した。

 ミラノは金融などの中心部、ベネチアは主要な観光地だ。イタリア経済の心臓部での感染拡大に対して、市場は鋭く反応。24日のイタリアの主要株価指数FTSE・MIBは前週末比で5%超下落した。2019年10~12月期にGDPが前期比でマイナス成長となり、景気の先行き不安があるイタリア経済を新型コロナウイルスが直撃した格好だ。

イタリアの観光名所でもマスク姿の人々が目立つように(写真:AP/アフロ)

英国は感染した自国民を帰国チャーター便に乗せず

 他の欧州各国も必死の封じ込め策を展開している。英政府は、1月下旬ごろから感染が疑われる国民については14日間、病院などで隔離するなど、厳しい管理を導入してきた。

 英国船籍のクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の乗客への対応も厳格だった。日本における検査で陰性だった英国民はチャーター便で帰国させたものの、陽性の英国民は当面の間、チャーター便に乗せない措置を取った。陽性だった英国民は、日本の病院で治療を受けている。

 さらに、感染者に対する情報公開も徹底している。。シンガポールから帰国し、英国や休暇先のフランスで合計11人に感染させた男性に対しては「スーパースプレッダー(強い感染力を持つ患者)」になったとして、英メディアは氏名や顔写真まで掲載していた。