「運航乗務員の飲酒をはじめ、一連の不祥事でお客様をはじめ社会のみなさまからの信頼を大きく損なう事態を発生させた」

 日本航空(JAL)は2月25日、2017年にまとめた中期経営計画の改定版を発表した。記者会見の冒頭で赤坂祐二社長が口にしたのは、相次いだ飲酒問題についての反省と、信頼回復への決意だった。

記者会見に臨むJALの赤坂祐二社長

 中期経営計画の主要目標として「安全」と「顧客満足」、「財務」の3つを掲げている同社だが、18年度は安全に対する信頼が大きく揺らいだ。その象徴が、英国の空港で副操縦士が逮捕されるなど、飲酒問題が相次いだこと。これを受け、昨年10月末から顧客満足度が落ち込んだ。顧客の他者推奨意向を測った18年10~12月のNPS(国内線)は17年度末時点と比べて下落している。

 東京五輪・パラリンピックが開催される20年には、羽田空港の発着枠が拡大される予定で、航空業界には大きな転換点が訪れる。それまでに、いかに安全性を高め、顧客満足度を向上させておくかが今後のJALの将来にとって重要になる。

 今回発表した改訂版では、自動チェックイン機を活用した「スマート空港」の実現など野心的な計画を掲げ、サービス向上に取り組む方針だ。19年度は就航都市を着実に増やしつつ、目標にしてきた営業利益1800億円の前倒しを目指すという。

 航空会社にとって安全と信頼はあらゆる事業の基盤だ。再発防止を徹底し、どうやって信頼回復を図っていくのか。18年4月に就任した赤坂社長は、初年度から正念場を迎えている。

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