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 LINEモバイルは20日、新たにKDDIのau回線によるスマホ通信サービスを提供する計画を明かした。2019年上期中に開始する予定。既存のNTTドコモ、ソフトバンクとあわせ、大手携帯3社の回線を使えるようにすることで、他社からの乗り換えやすさをアピールする。

「誰でも使えるサービスにする」と繰り返し述べるLINEモバイルの嘉戸彩乃社長

 「誰でも使えるサービスにする」。同日の報道向け発表の場で、LINEモバイルの嘉戸彩乃社長はこう繰り返した。同社を含め、格安スマホと呼ばれるMVNO(仮想移動通信事業者)サービスは、月額料金が大手より割安に設定されているが、一方で「契約方法やSIMロック解除などの方法が分からない」「手持ちの端末が使えるのか」といった不安感から利用に踏み切れない利用者が少なくないという。

 これまではau回線の利用者がLINEモバイルに乗り換える場合、端末によってはSIMロック解除などの手続きをする必要があった。

 今回、大手3社の回線をそろえることで、原則、どのモバイル端末でも契約するだけでLINEモバイルを使えるようになる。即日契約できる拠点も拡充し、「サービスが使えるかどうか分からない」という不安感の解消を狙う。

 サービスブランについてはシンプルさを強調した。嘉戸社長は大手キャリアが実施している各種割り引きプランなどを例にあげ、携帯通信サービスそのもののが利用者から、分かりにくく、場合によっては不利な条件で契約させられるのではないかといった不信感を持たれていると説明。LINEモバイルは誰でも同じ条件で使えることにこだわり、不信感の解消に努めるとした。

 背景にあるのは、伸び悩む契約数だ。同社は2016年9月にサービスを開始。低価格を売り物にしてきたが、思ったように契約者を増やせず、18年4月にはソフトバンクと資本業務提携。同年7月よりソフトバンク回線を利用したサービスの提供を開始している。それでもまだ契約数の伸びは鈍い。

 大手3社の回線を利用できる格安スマホ事業者には、関西電力系のケイ・オプティコムの「mineo(マイネオ)」などがある。LINEモバイルはこれまでも事業者としてサービスの分かりやすさや安全性などを訴えてきたと自負しているが、「そもそも通信サービスは複雑で分かりにくいものという思い込みがある」と同社関係者は事業の難しさを打ち明ける。月間利用者7900万人以上と国内ではSNS市場で圧倒的な力を持つLINEブランドを持ってしても、大手3社のくびきがなお強固であることを示しているともいえそうだ。

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