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 経営危機に陥っている大塚家具が15日、2018年12月期の決算を発表した。過去3年は毎年期初には黒字予想を掲げたものの、販売不振から抜け出せず下方修正を繰り返し、結果的に3年連続で最終赤字に沈んだ。その反省からか今期はとうとう業績見通しを出さなかった。強気の姿勢が影を潜めた一方で、先行きには不安が残ったままだ。

昨秋に大規模なセールで販売を増やし、資金繰りが一服していた(東京都江東区、共同通信)

 大塚家具は株式市場では下方修正を繰り返してきた企業として知られている。過去3年を振り返ると、期初に掲げた業績見通し(最終損益ベース)は16年12月期が4億円弱、17年12月期も4億円弱、18年12月期が14億円弱の黒字予想だった。だが、実績は3期ともに赤字。16年12月期が46億円、17年12月期が73億円、18年12月期が32億円とそれぞれ最終赤字だった。3年間累計の下方修正額は170億円超に及ぶ。

 あるファンドマネジャーは「大塚家具の業績見通しは鵜呑みにしない」とかねて語っていた。今期もスタートは厳しい。1月の販売実績は前年同期比で75%にとどまった。

 決算短信を見ると、今回は不確定な要素があるため合理的に算定できないことを業績予想非開示の理由にあげている。ただ東証は、ある程度の幅をもった業績見通しを示すことも許している。これ以上、市場の信頼を失うことを避けたい大塚家具の意向が透ける。

 一方で、実際の業績見通しが立てにくいのも確かだ。15日には40億円近い第三者割当増資などの資金調達策を示した。ヤマダ電機などとの業務提携も同時に発表している。昨年末に提携した中国の同業、「居然之家(イージーホーム)」も含め、これまでになかった販路が今期からは期待できる。

 だが、その効果がどこまで出るのかは未知数だ。15日の株価は前日終値比16%安と急落した。今期の業績見通しを示さなかったことが、再出発に不安を抱えているのだろうと多くの市場関係者に印象付けている。

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