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 「『回復』から『持続的な成長』へとステージは移った」。日本マクドナルドホールディングスのサラ・カサノバ社長兼CEO(最高経営責任者)は、2月12日15時に始まった2018年12月期の決算会見で、自信をたたえた笑顔でそう言い切った。

2月12日の決算会見で業績がV字回復したことを報告する、日本マクドナルドホールディングスのサラ・カサノバ社長兼CEO(最高経営責任者)

 同期の連結売上高は、前の期比7.3%増の2722億円、営業利益は同32.4%増の250億円で増収増益となった。14年に起きた品質問題などに端を発する経営不振に長らく苦しんできた日本マクドナルド。売上高は問題発覚前の13年12月期を120億円近く上回り、ついにV字回復を達成した。

 13年8月にCEOに就任したカサノバ氏の経営トップとしての歩みは、消費者の信頼回復への挑戦そのものだった。

 14年7月に同社がチキンマックナゲットの約2割を調達していた中国の食肉加工会社が使用期限切れの鶏肉などを扱っていた問題が発覚。さらに翌15年にはナゲットへの異物混入問題が発生した。外部機関の調査の結果、混入していたとされるビニール片と同種の素材は、調達先工場や販売店舗では使用していなかったと発表した。それでも客離れは深刻だった。

 品質問題などを受け、売上高は2年で約3割も減り、15年12月期は01年の上場以来最大の約350億円の最終赤字に陥った。それから3年、カサノバ社長は、品質管理の徹底や店舗の大規模な改装などによって、一度は地に落ちたブランド力を回復させてきた。地道な取り組みが顧客の心をとらえ、19年1月の既存店売上高は前年同月比3.6%増で、38カ月連続で前年を越えた。

 V字回復を果たしたカサノバCEOだが、会見では「我々の旅はまだ終わっておらず、満足などしていない」と成長をどん欲に目指す姿勢を強調した。5期ぶりに5000億円を超えたマクドナルド全店(FC含む)の売上高を、19年12月期には上場以来最高の5510億円に、20年12月期には少なくとも5674億円へと引き上げる目標を掲げる。