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 みずほフィナンシャルグループは2月12日、週末に実施した新システムへの移行作業を無事終えたと明らかにした。2018年半ばから順次進めてきた移行作業は今回で8回目。ATMやオンラインサービスを停止するなど利用者への負担は大きく、インターネット上では現金を下ろせず不便を強いられる「みずほ難民」なる言葉も飛び交った。完全移行に向けて、作業日程は残り1回となった。

 「また止まるのか」「もう何度目だよ!」。2月8日、ハリウッド映画の予告編風の動画がSNS上で公開されると、それから4日で再生数は300万回を突破した。題名は「劇場版 みずほ銀行 予告編」。みずほ銀行が新システムへの移行作業でATMを停止していることをパロディ化したものだ。ネット動画は、世の中の人々の内なる共感を集めて、初めて拡散する性質をもつ。みずほのATM停止が、毎月の「恒例行事」として社会に浸透していることを改めて印象づけた。

 旧みずほ銀、旧みずほコーポレート銀、みずほ信託銀行。これらグループ3行のシステムを一元化することで、IT(情報通信)システムを効率化したり、新サービスへの柔軟な対応を可能にしたりするのを目的とする新システムへの移行。開発コストは4000億円超。過去に2度の大規模障害を経験しているみずほにとっては、決して失敗の許されない一大プロジェクトだ。

 「3度目(の失敗)は絶対に許されない」。グループ関係者がそう語る通り、移行のスケジュールは念には念を入れ、石橋を叩きに叩くような慎重ぶりで組まれてきた。第1回は2018年6月。そこからほぼ1カ月ごとに作業を進め、2月の今回は第8回。7月に予定されている第9回により全行程が終了となる。

 第8回の移行作業は、全9回の中でもとりわけ重要な意味をもつ回だった。というのも新システムに移管するデータの質・量をみると、第1~2回が「ウォームアップ」ともいえる位置付けだったのに対し、第3~8回は規模の大きな旧みずほ銀のデータを移行する「本丸」だったからだ。

 7月の第9回は、みずほ銀よりは規模の小さいみずほ信託銀のシステムを移行するので、データの規模は8回目までと比べると小さい。「峠は越えた」。グループ関係者からはそんな声も聞こえてくる。

 もちろん移行完了はゴールではなく、次世代の金融サービスを築くうえでのスタート地点にすぎない。新システムの名称はMINORI。「あのシステム移行が実ったからこそ、斬新なサービスが生み出せるようになったのだな」……。そう思われるくらいの革新性が、今夏以降のみずほには求められることになる。

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