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 楽天は1月15~31日まで、オンラインで販売した商品をドローンで自宅まで届ける配送サービスの展開を視野に、ドローン飛行の実証実験を埼玉県秩父市の浦山ダム周辺で実施。その様子を25日に公開した。ユーザーがアプリで商品を選んで購入すると、ドローンが商品の入った段ボール箱を所定の場所まで届けてくれる。操縦者は専用端末で着陸地点を指定するだけで、あとは自動で目的地まで飛ぶ。人による目視外の実験は民間企業では国内初という。

段ボール箱を抱えたドローンが出発
空へと飛び立った

 今回の実験は、国土交通省が環境省と連携して実施する調査の一環という位置づけ。地図情報のゼンリンがドローンの飛行に必要な3D地図を提供し、東京電力ホールディングス傘下の東京電力ベンチャーズがドローン向けアンテナや風速センサーを送電鉄塔に設置して飛行をサポート。鉄塔の上空20m付近の空域をドローン専用の道「ドローンハイウェイ」とした。

 現時点ではドローンが運べる商品の総重量は2kgまで。飛行も晴天で風速が毎秒7m以内の天候時のみと限定的だ。「ドローンの堅牢性向上や運搬できる重量の増加など、数々の技術的課題を乗り越えられれば、都市部での配送にも使える」と、楽天のドローン・UGV事業部ジェネラルマネージャー、向井秀明氏は意気込む。

 ドローン配達は米アマゾン・ドット・コムが13年から構想し、16年にはテスト飛行も実施して注目を集めたが、いまだ導入には至っていない。コストがトラックなどすでにあるインフラを使うのに比べて現時点では高いからだ。ドローン配達は落下のリスクがある上、重量物を一気に運べなければ効率が悪くコストが見合わない。配送料を利用者に課金する場合、果たしてその料金を支払っても利用する人がいるかどうかも現時点では未知数だ。

 だが、そうした問題さえクリアできれば利用者にとっては便利になることは間違いない。「例えば新宿から丸の内など、地上で運べば渋滞などで配達に時間がかかるような場所でも、空を使えば短時間で運べる」(向井氏)からだ。

 楽天は、まずは自治体の補助金などを得ながら、買い物が不便な過疎地での定期配送サービスを19年度にも始める計画。運用の実績を積み、進化を続けるドローン技術を取り込み、本格展開に備える意向のようだ。

 一方のアマゾンもドローン配送の実現をあきらめていないとみられる。国内のネット通販市場で火花を散らすアマゾンと楽天。ドローン配送を実現して物流革命を起こすのは果たしてどちらか。