「日経ビジネスLIVE」とは:
「読むだけではなく、体感する日経ビジネス」をコンセプトに、記事だけではなくオンライン/オフラインのイベントなどが連動するプロジェクト

 DXやAI、サブスク……。新しい技術や急成長するビジネスが登場するたびに、世間にはバズワードが流布する。だが、持続的に成長していくには、ブレない経営の軸が必要だ。「同時代性の罠(わな)」に惑わされないための、60分の思考訓練。毎回、注目企業をケースに、一橋ビジネススクール教授の楠木建氏と社史研究家・杉浦泰氏がウェビナーでライブ解説する。(シリーズの詳細はこちら

 今回取り上げるケースは「ユニクロ」を展開するファーストリテイリング。その強さの源流はどこにあるのか? 日経ビジネスが掲載してきた膨大な数のファーストリテイリング関連の記事などを基に、近過去に遡って戦略の本質を見極める楠木・杉浦両氏提唱の「逆・タイムマシン経営論」で同社の強さを読み解いていく。

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■こんな方におすすめ
+仕事の意思決定において、ブレない思考を養いたい方
+ユニクロ(ファーストリテイリング)の経営に関心のある方
+楠木氏、杉浦氏の著書『逆・タイムマシン経営論』を読んだ方、もしくは興味がある方
+ユニクロの商品が好きな方
+企業の歴史、産業の歴史に興味がある方

■開催概要
テーマ:ケースで学ぶ「逆・タイムマシン経営論」
    ユニクロ 強さの源流
開催:2021年1月27日(水) 20:00~21:00
受講料:日経ビジネス電子版の有料会員:無料(事前登録制、先着順)

※有料会員でない方は、まず会員登録をした上で、参加をお申し込みください(月額2500円、2021年1月31日まで初割キャンペーン2カ月無料)

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20:00 オープニング※(講師紹介、講座紹介)
20:05 ファーストリテイリングの戦略の変遷を創業期にまで遡って紹介。「逆・タイムマシン経営論」の視点から、楠木氏、杉浦氏が同社の強さを分析する。
20:45 質疑応答
21:00 クロージング

■講師

楠木建(くすのき・けん)
一橋ビジネススクール教授
1992年、一橋大学大学院商学研究科博士課程修了、一橋大学商学部専任講師、同助教授、同大学イノベーション研究センター助教授、ボッコーニ大学経営大学院(イタリア・ミラノ)客員教授、一橋大学大学院国際企業戦略研究科准教授を経て、2010年から現職

杉浦泰(すぎうら・ゆたか)
社史研究家兼ウェブプログラマー
1990年生まれ、神戸大学大学院経営学研究科を修了後、みさき投資を経て、現在は社史研究家兼ウェブプログラマーとして活動。社史研究は2011年からスタートし、18年1月から長期視点をビジネスパーソンに広める活動を開始(ウェブサイト「決断社史」)。現在はウェブサイト「The社史」を運営する

■教材
+楠木建・杉浦泰著『逆・タイムマシン経営論 近過去の歴史に学ぶ経営知』(日経BP)
+逆・タイムマシン経営論 第1章 飛び道具トラップ
+逆・タイムマシン経営論 第2章 激動期トラップ
+逆・タイムマシン経営論 第3章 遠近歪曲(わいきょく)トラップ

2017年、ファーストリテイリングの柳井正会長兼社長は「情報製造小売業」を目指すとして、デジタル技術などを活用した全社改革「有明プロジェクト」を本格的にスタートさせた(写真:ロイター/アフロ)

 ユニクロは世界一になれるのか――。

 アパレルブランド「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングを取材する際、日経ビジネスは常にこの視点を持ち続けてきた。「ZARA」を展開するスペインのインディテックス、「H&M」を展開するスウェーデンのへネス&マウリッツ、米国のギャップ(GAP)と比較し、SPA(製造小売業)を手掛ける1社として、世界の強豪にどう挑むのか。同社トップの柳井正会長兼社長には、繰り返しインタビューをしてきている。

 ウェビナーシリーズ「ケースで学ぶ『逆・タイムマシン経営論』」の第1回のテーマは「ユニクロ」。具体的な論考は、1月27日(水)夜8時からライブ配信する、一橋ビジネススクール教授の楠木建氏と社史研究家の杉浦泰氏によるウェビナーをお楽しみいただきたいが、ここでは駆け足で、日経ビジネスの過去記事を基に、同社の歴史を簡単に振り返ってみよう。

1995年、日経ビジネスのケーススタディーに初めて登場した

 日経ビジネスが初めてケーススタディーとしてファストリを取り上げたのは1995年4月。当時の売上高は450億円(95年8月期)で前年比35%、毎年30店舗(95年4月時点で国内175店舗)のペースで急成長していた。4ページの記事ではユニクロの事業モデルを詳しく紹介している。

 商品の8割がPB(プライベートブランド)で、製造は中国やベトナムなどの縫製工場に発注。まだ「SPA」という言葉が、一般のビジネスパーソンにはあまり知られていなかった時代。記事には「一流工場は世界のアパレル会社が小売業の間で奪い合いになっており、契約するのは至難の業。このため、アイテムを絞り込んで、生産ロットを増やし、契約交渉を他社より有利に運ぶ」と書かれている。既に海外の工場を舞台に、グローバルプレーヤーと競争し始めていたことがうかがえる。

 記事を執筆した当時の担当記者、菅野武によれば、柳井氏は「GAPに追い付き、追い越したい」と語っていたという。山口県宇部市にあった本社は平屋の倉庫のようなところで、その社長室にはGAPの創業者と一緒に撮った写真が飾ってあった。その頃、日本に進出し始めていたグローバル企業のGAPに、急成長しているとはいえ一地方企業が本気で挑もうとしていることは、あまり知られていなかった。

 翌96年の編集長インタビューで、柳井氏はこう語っている。

「小売業は割と地域限定的な商売ですよね。その小売業でさえ、世界的に見れば、課題は経営のグローバル化です。世界で戦う以上は、国際的なレベルに効率を上げないと生き残れませんよ」

 規模は小さくても、経営力で世界水準に立とうという意気込みが、当時の記事から既に伝わってくる。

続きを読む 2/3 「泳げない者は沈めばいい」

この記事はシリーズ「ケースで学ぶ「逆・タイムマシン経営論」」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。