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 新型コロナウイルス感染症の流⾏が続く“コロナ禍”において、消費者は今、企業に何を求めているのでしょうか。本シリーズでは、EYストラテジー・アンド・コンサルティングの調査データから、どのような消費者の⾏動変容が浮かび上がるか、読者の皆さんと考えていきます。

 今回は、「Go To トラベル」事業を消費者はどのように受け止めたかがテーマ。新型コロナウイルス感染拡大の「第3波」が襲う中、政府はGo To トラベルの一時制限などを決めましたが、そもそも消費行動はどのように変化していたのでしょうか。

(写真:森田直樹/アフロ)

 前回は、「[議論]リモートワーカーと出社ワーカーの消費行動の違いは?」として、リモートワーカーを中心に、コロナ禍における働く消費者の変化について議論しました。今回は、消費需要喚起を目的とした政府のキャンペーン事業「Go To トラベル」にフォーカスして、EYで行った調査結果を基に議論していきたいと思います。データを裏付ける実体験、または反論などをコメント欄にお気軽にお寄せください。今回も、皆さんと有意義な議論ができることを楽しみにしております。

年代別、男女別…多視点で見る「Go To トラベル」の利用実態

 11月13日、観光庁から「Go To トラベル」の利用実績が発表され、事業がスタートした今年7月22日から10月31日までの利用人泊数は、少なくとも約3976万人泊だったことが伝えられました。しかし未曽有の状況下において、3976万人泊という数値が大きいのか小さいのか、消費者がキャンペーンをどう受け止めているのかは、この材料だけではなかなか見えてきません。
(※「Go To トラベル事業における利用実績等について」 観光庁 2020年11月13日)

 EYでは10月24~25日に独自調査を行い、消費者がGo To トラベルをどの程度活用し、またどのように感じているのかを尋ねました。なお今回掲載するデータは、調査時点での消費者回答に基づくもので、10月から東京発着の旅行が補助対象となったことによる影響は限定的なものと考えられます。

 感染拡大の「第3波」が押し寄せる中、政府はGo To トラベルの一部制限を決めました。Go To トラベルについては今後も引き続き定点観測を行い、本シリーズで新たな情報をお伝えしていく予定です。お見逃しのないよう、シリーズをフォローしてください。

 それではまず、Go To トラベルの利用状況を見てみましょう。ポイントは、Go Toトラベル「敬遠層」ともいえる消費者が意外と多いことです。