合理的でシンプルな価値を求める若者、さらに健康志向を強める高齢層

 またコロナ収束後、商品やサービスを選ぶ際に重視すると思うポイントは何かと消費者に聞いたところ、以下のようになりました。

第1位:商品/サービスの価格
第2位:サービス品質の良さ
第3位:シンプルでムダがないと感じるか

買い物の際に重視する項目の変化(ウィズコロナ・ビヨンドコロナ)
買い物の際に重視する項目の変化(ウィズコロナ・ビヨンドコロナ)
出所:EYストラテジー・アンド・コンサルティング
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 価格が妥当であるかどうか。品質は必要十分にして、本来の目的を実現しているかどうか。ますます厳しい視線でモノやサービスを吟味する、ビヨンドコロナの消費者像が浮かびます。

 さらに詳しくデータを分析したところ、消費者の年齢層によって、買い物をするときの優先事項に違いが浮かび上がってきました。

買い物の際に重視する項目(ビヨンドコロナ・年代別)
買い物の際に重視する項目(ビヨンドコロナ・年代別)
出所:EYストラテジー・アンド・コンサルティング
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 価格を重視する傾向は年代を問わず大きいものの、20~30代の若年層と、60代以上の高齢層を比較すると、優先事項に違いがあることが分かります。

 若い人は価格に次いで、商品・サービスそのものの品質や、ムダを排除した本質的な機能性の高さを重視するようになるだろうと答えており、コロナ収束後の彼らは、より合理的で現実的な消費行動をするようになると予想されます。一方で、高齢層は価格の次に健康に良いかどうかを重視するだろうと答えた人の割合が大きくなりました。

次ページ 一時的な変化と長期的な変化 コロナ禍の消費者を取り巻く多重トレンド

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