最新の消費者データとともにコロナ禍における消費者の変化を分析してきた本シリーズも、今回が最終回となりました。今回は、より先の未来に目を向けていきましょう。
コロナと戦い、共生する世界を表す「ウィズコロナ」に対し、コロナを乗り越えた先の世界は「ビヨンドコロナ」と呼ばれます。コロナ収束を迎えたその時、人々はどのような消費観を持ち、どのような消費生活を生きていくのでしょうか。今回も、EYストラテジー・アンド・コンサルティングによる消費者調査データを基に議論しながら、「消費者たちのビヨンドコロナ」について考えていきましょう。

収束後も財布のひもは締めたまま…現実的な声が多数
「コロナとの戦いに終止符が打たれ、ビヨンドコロナが訪れたとき、あなたは消費スタイルをどのように変えると思いますか?」 この質問を国内の消費者に投げかけた結果が次のグラフです。
調査の結果、コロナ収束後に予想される消費スタイル変化のベスト3は、次のようになりました。
第1位 日ごろの出費・支出に対して慎重になる(48%)
第2位 現金の使用をなるべく少なくする(47%)
第3位 買い物の頻度をなるべく減らし、まとめ買いする(45%)
第1位は「日ごろの出費・支出に対して、慎重になる」でした。回答者の約半数が、コロナ収束後も支出を引き締め、節約を続けるだろうと答えています。半面、コロナ収束時にはこれまでの買い控えムードから一転、自動車や家具・家電といった大型消費が増える可能性があることも分かりました。収束後は節約志向をベースとしながらも、個人消費が盛り上がるタイミングが来ることを示唆しています。
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