感染者の再拡大に伴う緊急事態宣言の再発令以降、人々はますます外出の機会を減らすこととなりました。仕事ではふたたび在宅勤務が増え、飲食店や商業施設にも足を運びにくくなり、さらに追い打ちをかけるような寒波の到来……。

 こうした状況の中で、最近ますますステイホームの時間が増えて運動不足、という人も少なくないでしょう。感染への不安や社会の変化に加え、コロナの影響による運動不足もまた、多くの人の不安の種となっているのではないでしょうか。

 そこで今回は「トレーニング・フィットネス」をテーマに、EYストラテジー・アンド・コンサルティングによるデータ分析結果を紹介しながら、消費者の動向を考察・議論をしていきます。コロナ流行下において、消費者の運動事情、運動をめぐる心理はどのように変化しているのでしょうか。読者の皆さんも、ご自身の変化や反論など、お気軽にコメントをお寄せください。

オンラインフィットネスは広がるか(写真:PIXTA)
オンラインフィットネスは広がるか(写真:PIXTA)

“密”回避でジム離れ、オープンエアーでの運動が人気

 依然収まる気配のない感染拡大は、運動する消費者の心理にどのように影響しているでしょうか。まずは消費者の運動習慣と、感染不安の関係を調査しました。

消費者の運動歴と感染不安の関係
消費者の運動歴と感染不安の関係
出所:EYストラテジー・アンド・コンサルティング
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 店舗やサービスを利用する際に感染への不安を感じる人の割合を、運動をしているかどうかを軸に見てみました。すると、普段から健康に気を配り、地道なセルフトレーニングを続けてきた人ほど、感染リスクに敏感な傾向がうかがえます。

 こうした健康意識の高い層を中心に、感染流行で従来通りの運動ができなくなった消費者たちは、運動のスタイルを変化させているのではないだろうか? そして彼らの行動変容は、トレーニングやフィットネス業界のビジネスにも影響を与えるのではないだろうか? 調査チームはそのように考え、コロナ流行前後における運動事情の変化について、さらに詳しく分析しました。

感染拡大以降の運動・アクティビティー実施状況
感染拡大以降の運動・アクティビティー実施状況
出所:EYストラテジー・アンド・コンサルティング
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 グラフは、コロナ前後における人々の運動アクティビティーの変化を表したものです。感染拡大以降、スポーツジム、ヨガ、ピラティスなどのインドア(室内)アクティビティーをやめた人が多いことが分かります。トレーニングマシンの共用や、スタジオでのレッスンといった感染リスクの高い環境から離れ、人々がオープンエアー(屋外)での運動にシフトしていると考えられます。

 対して、コロナ以降も安定して人気があるのはウオーキングやランニング、サイクリングといったシンプルなアクティビティーです。こうしたウオーキングなどのアクティビティーは、どれくらいの人が実施しているのでしょうか。

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この記事はシリーズ「[定点観測]“禍中”の消費者をデータで読む」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。