本シリーズでは、行動健康科学に基づく組織開発とストレスマネジメントの専門家である川西由美子氏を講師に招き、働き方や上司と部下の関係、チームマネジメントなどについて、読者の皆さんが抱えている悩みに答えたり、分析したりします。 今回は、心が未来に向くようにする工夫について考えます。


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 年の瀬ですね。

 1年が「あっという間だ」と感じる方、「長かったな」と考える方、受け止めはさまざまあると思いますが、どの方にも12月まで走り抜くことができたことに心から「お疲れさまでした」とお伝えたい気持ちでいっぱいです。

 さて、前々回の記事に続き、前回の「優秀な社員が辞めない 『解決志向型組織』のつくり方とは」も大きな反響がありました。ありがとうございました。

<span class="fontBold">川西由美子(かわにし・ゆみこ)氏</span><br />1998年に行動健康科学をベースにしたコンサルティング会社を創立。2005年からはEAP総研代表取締役として多くの企業でメンタルヘルス対策などにあたり、その後フィンランドで、世界25カ国で使われている組織活性化技法「リチーミング」の指導者資格を取得した。現在はオランダが本社の総合人材サービス会社ランスタッド(日本法人)と合併後、クライアントソリューション組織開発ディレクターを務める。臨床心理学や産業組織心理学が専門で、著書に『ココロを癒せば会社は伸びる』(ダイヤモンド社)、訳書に『産業組織心理学によるこれからのリーダーシップ』(日科技連出版社)など。ベトナムやインドネシアの企業・大学でも研修・教育活動を行っている。
川西由美子(かわにし・ゆみこ)氏
1998年に行動健康科学をベースにしたコンサルティング会社を創立。2005年からはEAP総研代表取締役として多くの企業でメンタルヘルス対策などにあたり、その後フィンランドで、世界25カ国で使われている組織活性化技法「リチーミング」の指導者資格を取得した。現在はオランダが本社の総合人材サービス会社ランスタッド(日本法人)と合併後、クライアントソリューション組織開発ディレクターを務める。臨床心理学や産業組織心理学が専門で、著書に『ココロを癒せば会社は伸びる』(ダイヤモンド社)、訳書に『産業組織心理学によるこれからのリーダーシップ』(日科技連出版社)など。ベトナムやインドネシアの企業・大学でも研修・教育活動を行っている。

 読者の皆さんは、解決志向に興味があるようです。少しおさらいをした上で、自身の思考整理術としての使い方を新たに伝えたいと思います。今回紹介するのは、個人へのアプローチ方法です。

 解決志向とは、短い期間で心理学的な改善効果が出る、短期療法の1つです。ベトナム戦争後に兵士のケアなどに応用され、家族とのつながりを修復させて就労を促進したことなど国益への貢献をきっかけに欧州では組織開発にも使われている技法です。これは前回もお伝えしましたね。

 近年、日本では国家資格の社会福祉士の試験にも解決志向の問題が出題されており、医療、福祉、教育、行政の心理面での支えを必要とする場面で用いられています。

 組織を解決志向型にするための実践は、グループワークの中で行いますが、個人に直接アプローチする手法もあります。キャリア面談などを通して、効果的な質問などを駆使することで相手個人の気持ちを整理させ、心が未来に向くようにするのです。

 年の瀬を迎え、「今年はどんな年だったかな?」と思案する方も多いでしょう。そのようなとき、未来へ向けたアクションをパワフルにするため、1年間頑張ってきた自分の思考や感情、行動について一度、自問自答して整理してはいかがでしょうか。

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