
ノーベル賞学者など“世界の頭脳”の理論を、その要諦を熟知する専門家による解説で学ぶウェビナーシリーズ。賢人たちのインタビュー映像や日経ビジネスに掲載した記事を教材に、モデレーター役の日経ビジネス副編集長・広野彩子が日本を代表する専門家に公開インタビュー。参加者の質問にも答えながら、世界最先端の理論のエッセンスを理解する。
今回は、「ナッジ理論」などの行動経済学への貢献を評価されて2017年のノーベル経済学賞を受賞したリチャード・セイラー教授の考え方を、セイラー教授の孫弟子の行動経済学者である田中知美氏が解説する。
■こんな方におすすめ
+「ナッジ」とは何かを知りたい方
+行動経済学を仕事やビジネスに生かしたい方
+行動経済学をダイエットなど日々の生活に生かしたい方
+相田みつをの大ファンでもあるセイラー教授の人となりを知りたい方
■開催概要
テーマ:すぐに役立つ セイラー教授の行動経済学
「ナッジ」と「にんげんだもの」主義に学ぶ
開催:11月19日(木) 20:00~
受講料:日経ビジネス電子版の有料会員:無料(事前登録制、先着順)
※有料会員でない方は、まず会員登録をした上で、参加をお申し込みください(月額2500円、初月無料)
20:00 オープニング
20:05 セイラー教授のインタビュー音声や、セイラー教授の孫弟子に当たる行動経済学者の田中知美氏への公開インタビュー、クイズなどを通じて、「ナッジ理論」など行動経済学を解説。
20:40 質疑応答
21:00 クロージング
■教材
【インタビュー】「『人間だもの』こそ本質」 ノーベル賞経済学者に聞く
【オンラインゼミナール(動画)】ノーベル経済学賞 リチャード・セイラー教授に聞く
日経ビジネスLIVEのウェビナーシリーズ「インタビュー映像で読み解く世界の頭脳」。2回目は、2017年に行動経済学でノーベル経済学賞を受賞した、リチャード・セイラー米シカゴ大学経営大学院教授の理論を、日経ビジネスの独自インタビュー映像などから学ぶ。

米シカゴ大学経営大学院教授・行動経済学者
1945年米ニュージャージー州生まれ。74年米ロチェスター大学で博士号取得(Ph.D.)。米コーネル大学、米マサチューセッツ工科大学(MIT)経営大学院などを経て95年から現職。行動経済学の研究で、2017年にノーベル経済学賞を受賞した。(写真:陶山勉)
伝統的な経済学が仮定してきた「合理的に意思決定する」という人間像を「イコン(Econ)族」として否定。損をすると分かっているのに不合理な行動をしてしまう人間の姿を、心理学などの知見を応用して解き明かそうと試みるのが行動経済学だ。
セイラー教授の「ナッジ理論」は、良くない結果になると分かっていながらも、ついつい悪い方に傾いてしまうことのある人の意思決定を、少しだけ「ナッジ(そっと背中を押す)」し、望ましい方向に促すための理論である。社会の様々な仕組みや制度に生かせる理論として世界中で注目を浴び、実際に建築設計や政策など幅広い分野に採り入れられている。
ウェビナーでは、行動経済学とは何か。そして、セイラー教授が説く「ナッジ」や「スラッジ」とは何か、といった内容を掘り下げていく。
セイラー教授といえば、「にんげんだもの」のフレーズで知られる書道家、相田みつを作品のファンとしても知られる。来日時には相田みつを美術館に立ち寄ったり、遺族らと談笑したりしている。シカゴ大学のセイラー教授の研究室には、相田みつをの書が飾られている。

世界銀行上級エコノミスト(休職中)
九州大卒。同大大学院農学研究科修士課程修了、博士課程単位取得退学。米ハワイ大学経済学科博士課程修了。カリフォルニア工科大学ポスドク、アリゾナ州立大学助教授、慶応義塾大学特任准教授を経て、現職。専門は行動経済学・政策実験。主な論文に『Risk and Time Preferences: Linking Experimental and Household Survey Data from Vietnam』(共著、the American Economic Review)などがある。日本経済新聞社と日本経済研究センターより円城寺次郎記念賞受賞。日経WOMANの「ウーマン・オブ・ザ・イヤー2014」キャリアクリエイト部門に選出される。
そんな、人生に遊び心たっぷりなセイラー教授の「ナッジ理論」を解説するのが、セイラー教授の孫弟子に当たる行動経済学者で、世界銀行上級エコノミスト(現在休職中)の田中知美氏だ。田中氏は米ハワイ大学経済学科で博士課程を修了、経済学のPh.D.を取得。慶応義塾大学特任准教授などを経て世界銀行上級エコノミストとなった。
田中氏は、日本経済新聞社と日本経済研究センターから円城寺次郎記念賞も受賞している。また、課題解決を目的とした社会的起業の経験もあり、日経ウーマンの「ウーマン・オブ・ザ・イヤー2014」のキャリアクリエイト部門にも選出された。
行動経済学は、「ダイエットのために運動を続ける」「健康のためにお酒を飲むのを控える」などといった自己管理にも、「ユーザーに自社のサービスを使ってもらうにはどうしたらいいか」といったビジネス上の課題解決にも幅広く使える。その神髄を、気さくな語り口でセイラー教授の人柄を感じられるインタビュー映像を見ながら、学んでいく。
この記事はシリーズ「[LIVE]インタビュー映像で読み解く世界の頭脳」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。