(写真:PIXTA)
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 前回、アルツハイマー型認知症の発症に重度の歯周病が関連しているメカニズムが明らかになってきたということを取り上げました。合わせて、歯周病の予防には、日々の歯磨きだけでなく、歯科医による定期健診が有効ということもご紹介しました。

 老化予防や健康づくりに望ましいとされている「習慣」で皆さんが実行していることも、コメントにお寄せいただき、ありがとうございます。

 例えば、ご紹介した口腔(こうくう)ケアについては、このような方もいらっしゃいました。


ゲッサン
ペーペー(ヒラ社員)
 朝・昼・夜と3回歯磨き・歯茎のマッサージ・舌・舌の裏・上顎の中を毎朝各100回やっている。もう20年近くやっています。おかげで歯は丈夫です。それと月1回歯の掃除に歯医者に行っています。

 フルコースとも言えそうな口腔ケアを、20年近くもの長い期間、ご自身で手がけておられるのは、本当に素晴らしいですね。きっと、ゲッサンさんは、しっかりお口のお手入れをすることが完全に生活の一部になっていらっしゃる、つまり、習慣化に成功されたのだろうと推察します。

 人が行動を変えるきっかけはもちろん様々でしょう。我が子の行動どころか、自分の生活習慣ですら、理想に近づけるのは一苦労です。超高齢化社会の中では、自分の親に元気でいてほしいという思いから、あれこれ言いたくなるシーンも増えます。習慣化の手前にある、行動変容を促す側面でお役に立ちそうなリテラシーをご紹介したいと思います。

 NTTデータ経営研究所が2021年に発表した調査結果で、65歳以上では、「楽観主義傾向」と「時間割引傾向」が強くなるというものです。

歳を重ねると、目先のことを優先しがちに

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