
認知症とは「脳の病気や障害など様々な原因により、認知機能が低下し、日常生活全般に支障が出てくる状態」のことです(定義は厚生労働省)。認知症になると、これまでは問題なくこなせていた家事や仕事ができなくなったり、お金の計算ができなくなったり、長年暮らしてきた街でも道に迷うようになったりもします。
さらに認知症が進行すると、基本的な会話が成立しなくなり、周囲からは理解できない行動を取るようになることも出てきます。睡眠障害が出ることも多く、昼夜の逆転が起こってしまうこともあるようです。このように、認知症にともなう精神症状・行動異常(BPSD : behavioral and psychological symptoms of dementia)は、認知症の介護における大きな負担となります。
厚生労働省によれば、日本に暮らす65歳以上の認知症の人の数は、2025年には約700万人(高齢者の約5人に1人)になるとのことです。これだけ、認知症の発症率が高い状況で、日本における高齢者の数は、今後もどんどん増えていきます。日本全体としての問題であることはもちろん、私たち一人ひとりの生活にも、認知症による直接的な影響が出てくることは間違いありません。
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