読者の皆さんと一緒に親、そして自分自身の「老い」とうまく付き合うための「エイジングリテラシー」を学ぶシリーズ。
今回のテーマは、前回に引き続き、仕事と介護との両立に悩む部下に上司はどう対応すべきか。読者の皆さんからのコメントを踏まえた解説です。

 こんにちは。リクシスの佐々木です。

 仕事と介護の両立に向けて、管理職はどう対応するのか、というテーマに対し、多様なコメントをいただきありがとうございます。

(写真:PIXTA)
(写真:PIXTA)

 きょうは皆さまのコメントとともに、当社の仕事と介護両立支援プログラム「LCAT」で寄せられた両立中の社員の声や実態データを踏まえながら、その問いの答えを深掘りしていきたいと思います。

(※引用するコメントは読みやすさを考慮し、一部編集している場合があります)

ポイント1 大介護時代の「仕事と介護の両立」とは?


ワーキングマザー
 もはや、専業主婦の内助の功に支えられて仕事だけに全力注力できる企業戦士は絶滅危惧種。なのに、会社はかつての企業戦士のように、出張、転勤、出向当然、家族が犠牲になるもやむなし、という働き方を依然求めています。働き手自身も、会社の求めに過剰適応して、それが正しい働き方だと思い込み過ぎなのでは。

 前回お話しした通り、仕事と介護の両立をしながら働くビジネスパーソンの割合は、決して少なくありません。当社のデータで見ると、ビジネスパーソンの10人に1人は、すでに「日常的に要介護者をサポートしながら仕事を続けている」状態にあります。

 この中には、ご自身が主たる介護者として介護をしながら働く、というケースだけではなく、ご両親同士の老々介護状態や、祖父祖母介護をご両親がしている状態を、その息子・娘として精神的・物理的に支える、というケースもあります。これから超高齢社会が進むにつれ、この数・割合は多くなることはあっても、少なくなることはないでしょう。

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