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著名な経営者や専門家が「ニューノーマル時代の成長戦略」をテーマに議論するウェビナーシリーズ「日経ビジネスLIVE」。7月15日のDay3には、花王の澤田道隆社長(左)と味の素の西井孝明社長(右)が対談するほか、末吉竹二郎・UNEP FI特別顧問、牛島慶一・EY Japan CCaSS(Climate Change and Sustainability Services) Leaderが登壇する。
「日経ビジネスLIVE」とは:「読むだけではなく、体感する日経ビジネス」をコンセプトに、記事だけではなくオンライン/オフラインのイベントなどが連動するプロジェクト

 日本を代表する大手企業トップ、著名有識者がライブで本音を語り、視聴者の質問にも答えるイベント「日経ビジネスLIVE」。7月2日から8月下旬まで、合計7日間(予定)にわたり、オンラインで開催する(参加費無料)。テーマは、「ニューノーマル時代の成長戦略~新たな長期的価値の創造」(主催:日経ビジネス、Platinum Partner:EY Japan、Gold Partner:ServiceNow Japan)。ぜひ、ご参加ください。

 新型コロナウイルスの感染拡大を機に訪れた「ニューノーマル」という前例のない事態にどう適応し、成長戦略を描くか。混迷のコロナ時代にリーダーたちが示す未来とは。7月15日(水)に開催する日経ビジネスLIVE Day3では、花王の澤田道隆社長と味の素の西井孝明社長のトップ対談が実現。環境や社会との共存を経営の軸に据える2人が、「アフターコロナ時代のESG経営」をテーマに議論する。

 その後のセッション(Partner Session)には、国連環境計画・金融イニシアティブ(UNEP FI)の末吉竹二郎特別顧問やEY Japanの牛島慶一 CCaSS(Climate Change and Sustainability Services) Leaderが登壇。「サステナブルな社会を創るための企業の役割」をテーマにパネルディスカッションを開催する。

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■開催概要
日経ビジネスLIVE
「ニューノーマル時代の成長戦略~新たな長期的価値の創造~」

日時:2020年7月2日(木)~全7回開催(予定)
会場:Zoomを使ったオンラインセミナー(原則ライブ配信)
主催:日経ビジネス
Platinum Partner:EY Japan
Gold Partner:ServiceNow Japan
受講料:無料 ※事前登録制(先着順)

■プログラム Day3=7月15日(水) 「企業と社会の調和」

13:30-14:20 アフターコロナ時代のESG経営
澤田道隆氏 花王 代表取締役 社長執行役員
西井孝明氏 味の素 取締役社長 最高経営責任者

14:30-15:20 サステナブルな社会を創るための企業の役割(Partner Session)
末吉竹二郎氏 国連環境計画・金融イニシアティブ(UNEP FI) 特別顧問
平尾恒明氏 クレディ・スイス銀行プライベート・バンキング 日本代表
牛島慶一氏 EY Japan CCaSS(Climate Change and Sustainability Services) Leader

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>>>>DMG森精機・森雅彦社長や早稲田大学大学院経営管理研究科・入山章栄教授らが登壇するDay2=7月9日(木)のプログラムについてはこちらをご覧ください

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「Kirei(きれい)」を目指す花王

澤田 道隆(さわだ・みちたか)氏
1955年生まれ。81年大阪大学大学院工学研究科修了後、花王石鹸(現花王)に入社。以来、一貫して研究開発部門を歩む。2003年サニタリー研究所長。ベビー用品の紙おむつ「メリーズ」の再生に寄与。2006年に研究開発部門副統括、執行役員に就任。2012年6月から現職。

 新型コロナウイルスの感染拡大は、消費者の価値観に大きな影響を与えた。特に変化が大きいのが「衛生」と「食」だ。感染防止のために手洗いなど日々の衛生管理を多くの人が徹底し、ドラッグストアなどではハンドソープや消毒液の品薄状態が続くことになった。人と人の間隔を一定以上に保つ「ソーシャルディスタンス」という言葉も定着した。そして、在宅勤務の広がりで家族とともに食事をする機会が増えたというビジネスパーソンは多い。外出自粛で運動不足になりがちだが、できるだけ健康を維持しようとこれまで以上に食生活に気をつけるようになった人も少なくないはずだ。

 7月15日(水)に開催する日経ビジネスLIVEの3日目(Day3)に登壇するのは、この消費者の価値観の変化に直面している消費財メーカーのトップ。日用品大手である花王の澤田道隆社長と、食品大手である味の素の西井孝明社長だ。花王も味の素も、消費者の日々の生活に不可欠な商品を提供し、かつグローバル展開を今後の成長の柱に据えている。それだけに、消費者の価値観の変化には敏感だ。澤田社長と西井社長の目には、アフターコロナの未来はどのように映っているのだろうか。

 2人が重視する共通のキーワードがある。「ESG(環境、社会、企業統治)」だ。

 花王は2019年4月、ESGを経営の根幹に据える「Kirei Lifestyle Plan」を発表した。「快適な暮らしを自分らしく送るために」「思いやりのある選択を社会のために」「よりすこやかな地球のために」という3つの切り口を柱に、生活の質を向上するための製品の開発や改良、責任ある原材料の調達、脱炭素など19分野で2030年に向けた具体的な数値目標を掲げている。ESGを軸にした経営は、グローバル市場で「Kao」ブランドの存在感を高めたいと願う澤田社長にとって悲願だった。

 「きれい」という言葉を、花王の経営の軸に据えられるのではないかと、澤田社長が社外に示したのは2016年のこと。洗剤や化粧品、健康飲料など、清潔で美しく、健やかな生活を送るという花王製品のイメージを表すことができる。そして、正しい道を真っすぐに歩むという企業理念「花王ウェイ」の考え方にも近い。澤田社長は2017年1月に掲載した日経ビジネスのインタビューで、次のようにこう語っていた。

 「社会の役に立たずして企業は存在し得ないと考えています。(中略)会社の規模とか、利益率だけではなくて、『花王グループ』という企業をいかに社会に認知してもらえるかが、最も重要になっているからです。もっと明確に言えば、社会にどれだけ貢献しているか、ということも含めたイメージです。残念ながら、グローバルの視点で見れば、まだ花王はそういう企業イメージを十分に醸成できていません」

 澤田社長は、花王が目指すべき姿を具体的にどのように経営戦略に落とし込み、消費者、そして投資家をはじめとするステークホルダーに伝えていくのか、苦慮してきた。新たに掲げたKirei Lifestyle Planは、その1つの答えだ。澤田社長は新たなESG戦略の下、どのような経営を目指しているのか。

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味の素は「食と健康の課題解決企業」へ

西井 孝明(にしい・たかあき)氏
1959年生まれ。82年同志社大学文学部卒業後、味の素に入社。営業やマーケティング、人事などを担当。2004年に味の素冷凍食品に出向し取締役。当時不振事業だった家庭用冷凍食品の業績を改善。09年本社人事部長、11年執行役員、13年ブラジル味の素社長に就任。15年から現職。

 味の素の西井社長もまた、ESGをどのように経営に位置づけるか試行錯誤を続けてきた。同社は2014年から、「Ajinomoto Group Shared Value(ASV)」と名付けた考え方に従い、経営戦略を再構築してきた。ASVは事業を通じて社会との共生を図るという考え方で、スイスのネスレと米ハーバード大学のマイケル・ポーター教授らが提唱してきた「Creating Shared Value(共通価値の創造)」の味の素版とも言える。

 調味料などの食品事業を通じて人々の栄養改善や食卓を囲む家族団らんに貢献し、うま味調味料「味の素」の成分であるアミノ酸などを使った事業で健康の維持・増進にも寄与する――。西井社長が2017年に発表した前中期経営計画では、そんなビジョンを語るだけではなく、売上高や利益といった財務目標に加えて、肉や野菜の摂取量や温暖化ガスの削減といった目標数値を「非財務目標」として掲げた。

 そして今年2月に新たに発表した中計では、「2030年に食と健康の課題解決企業に生まれ変わる」とし、「アミノ酸のはたらきで、世界の健康寿命を延ばす」とビジョンをより明確にした。味の素の企業としての存在意義は、「健康寿命を延ばす」ための課題解決にあるというわけだ。新たなビジョンに、西井社長はどのような決意を込めたのか。

 コロナ以前から、企業にESGを重視する経営を求める声は高まっていた。地球環境や社会課題に対する消費者の関心の高まりに投資家も呼応。そもそもの企業の存在意義、パーパス(Purpose)はどこにあるのかを、経営者自らが問い直す動きが世界中で広がっている。

 そんな中で起きた新型コロナの感染拡大。移動制限によって経済が停滞し、医療体制も逼迫する中、企業活動に向けられる消費者の目はこれまで以上に厳しくなった。企業は社会にとってどのような存在であるべきか、改めて問われている。

 コロナ以前からESGに大きくかじを切ってきた花王と味の素の両トップは、アフターコロナ時代をどのように見ているのか。対談からニューノーマルを生き抜く経営のヒントを探る。

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■プログラム Day3=7月15日(水) 「企業と社会の調和」

13:30-14:20 アフターコロナ時代のESG経営
澤田道隆氏 花王 代表取締役 社長執行役員
西井孝明氏 味の素 取締役社長 最高経営責任者

14:30-15:20 サステナブルな社会を創るための企業の役割(Partner Session)
末吉竹二郎氏 国連環境計画・金融イニシアティブ(UNEP FI) 特別顧問
平尾恒明氏 クレディ・スイス銀行プライベート・バンキング 日本代表
牛島慶一氏 EY Japan CCSS(Climate Change and Sustainability Services) Leader

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