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 新型コロナウイルスの感染が長引き、リモートワークを軸とする働き方も定着しました。オフィスや同僚と距離を置くことで、「組織とは何か、会社とは何か」を考える時間も増えたのではないでしょうか。

 シリーズ最後の議論のテーマは、「逆風にもめげず組織を引っ張っていく経営人材をいかに育てるか」。日本のみならず、世界中の企業が思い悩む課題です。かつてのような帝王学の伝授や「かばん持ち」といった手法は、リアルに会う機会が少ない中ではなかなか難しいようにも感じます。組織・人材コンサルティングの世界大手で50カ国以上に拠点を置くコーン・フェリーの専門家を講師に招き、次世代リーダーの育成アプローチについて、皆さんと一緒に考えていきます。

(写真:PIXTA)

北西厚一(日経ビジネス編集部):読者の皆さんとコロナ後のキャリアや組織を考えていくシリーズ「世界の事例で考えるコロナ後のキャリアと組織」。前回までは、組織にどれだけ貢献したいかと思っているか、その度合いを示す「エンゲージメント」を高め維持する方法を考えてきました。シリーズ最後のテーマとなる今回は、経営人材の育て方に焦点を当てます。

 ナビゲーターは、編集部の北西厚一が務めます。それでは早速、今回の講師を務めるコーン・フェリー・ジャパンのクライアント・パートナー、増田智史さんに、議論のテーマを設定していただきましょう。皆さんもぜひ、ご意見をコメント欄に投稿してください。次回の記事で、皆さんからのコメントを踏まえて、増田さんが解説します。

議論のテーマ(5)
危機下でますます必要性が高まる優秀な経営人材。どう育てればいいのでしょうか。

増田智史(ますだ・ともふみ)氏
オーストラリア・ボンド大学大学院グローバルリーダーシップMBA修了。大手飲料メーカー、米系非営利人事コンサルティング会社を経て、2012年コーン・フェリー入社。グローバル企業におけるサクセッションマネジメント戦略の立案・導入に豊富な実績を持つ。アセスメント&サクセッション領域のプラクティス・リード。

増田智史(コーン・フェリー・ジャパン、クライアント・パートナー):コーン・フェリーの増田です。経営人材の育成アプローチが今回のテーマです。これは古くて新しい課題ですが、コロナ禍で経営の先行き不透明感が増したことで、リーダーの需要がますます高まっていることは確かでしょう。

 このシリーズの第1回で、コロナ後のリーダー像についての議論が展開されました。危機に動じず、力強く方向性を指し示すことのできる経営者を輩出するため、組織はどのような取り組みをすべきかを、皆さんと一緒に考えてみたいと思います。

 まずは、データをお見せしましょう。

 16%。

 これは何の数字だと思いますか。