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木曜日は副編集長の大竹剛が「何が組織を腐らせるのか」と題した連載とイベントを担当します。
■「何が組織を腐らせるのか」トークイベント
2/6 終身雇用は限界? 今何が起きているのか
2/13 才能を殺す組織、生かす組織
2/20 「プロティアン」で組織も個人も生産性アップ
2/27 イノベーションを生む組織の作り方
前回は、経営側から「終身雇用は限界」というメッセージが盛んに発信されている構造的な背景を「ラジアー理論」を軸に考察しました。連載第3回は、いわゆる日本型雇用が崩壊すると、どのような雇用のあり方に変わっていくのか、考えてみたいと思います。

前回の記事「終身雇用崩壊でシニア社員の賃金が狙われる構造的理由」にも、たくさんの方からコメントをいただいた。この場を借りて、お礼を申し上げたい。ありがとうございました。
前回の記事へのコメントで、最も多くの「いいね」を集めたのは、Ishiura Yasuoさんのコメントだ。
前回の記事では、日本型雇用を支えてきた1つの要素として、大企業を中心に取り入れられてきたとされる賃金モデルの概念図(ラジアー理論)を示しながら、「終身雇用は限界」というメッセージが経営側から盛んに発せられる構造的な背景を示した。

Ishiuraさんの指摘は、「終身雇用は限界」という掛け声の下で賃金カーブが修正されて、シニア層への賃金の「過払い」の状況や、若年層への「未払い」の状況が解消されていったとしても、若いビジネスパーソンなら誰でもシニア層の生産性や賃金を上回るわけではないというものだ。企業が人材を評価する際に年齢を全く考慮しなくなる状況は、若者にとってチャンスではあるが厳しい世界の到来でもあり、つらいのは「働かないおじさん」だけではないという意見だろう。
では、企業が「優秀」と評価する人材はどのように決まるのか。公正な評価の難しさや、「能力給」に完全に移行した際の課題を指摘する声にも、「いいね」が多く集まった。石田修治さんのコメントだ。
今回は、Ishiuraさんや石田さんが指摘するような、終身雇用や年功序列といった日本型雇用のモデルが崩壊した後の世界について、皆さんと一緒に考えてみたい。