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Raise LIVEに登壇したマネーフォワード代表取締役社長CEO(最高経営責任者)の辻庸介氏(写真:ドリームムービー)

 成功した起業家は、それだけで輝いて見える。そこに至るまでの苦労や迷いは、みじんも感じさせない。だからこそ、あえて昔話をしてくれる経営者の言葉は面白い。

 2020年2月5日に開催したRaise LIVEには代表取締役社長CEO(最高経営責任者)の辻庸介氏にお越しいただき、「起業家マインドの強みを生かす」をテーマにお話を伺った。

 日本のフィンテック企業ではいち早く上場を果たしたことで知られているマネーフォワード。辻社長と初めてきちんとお話したのは「遅れてきた76(ナナロク)世代」の起業家が集う飲み会だった。

 76世代(1976年生まれ)といえば、数多くの著名な起業家を生み出した世代として知られている。「遅れてきた76世代」というのは、学生からそのまま起業したのではなく、会社員生活を経て起業した人たちだ。

 辻社長は京都大学農学部を卒業した後、ソニーに入社した。「グローバルで活躍するビジネスパーソンになりたい」という漠然とした思いは持っていたそうだが、当時は起業したいという思いはみじんも持っていなかったという。花形部署である商品企画や海外営業を希望するも、配属部署は経理部経理課。「辞令を破りたい気持ちになった」。それが辻社長の会社人生のスタートだった。