2人のベンチャーキャピタリストとの出会い

経営者として、今までの意思決定で最も大きかったものや転換点になったものは?

端羽氏:毎日、さまざまな意思決定をしているので選ぶのが難しいですね……。うーん、私たちって創業から数年はすごく苦戦したので、いろんなことに「リーン」なんですよね。悪く言えば「ケチ」なんです。

 最初はスペースマーケットさんのオフィスだったマンションの一室を間借りさせてもらっていて、次に自分たちだけでマンションの一室を借りて、次にもうちょっと広いマンションに引っ越して……。

 そんな時に、アドバイザリーボードに入っていただいている青柳直樹さんから「社員に対してきちんと環境を提供すべきだ」と言われたんです。もともと社員は大切にしてきましたが、会社が大きくなるために、働く環境に投資せよ、と。「スコーン」と納得したんです。その言葉に。「大きく成長したいはずなのに、なんでこんな小さな箱にいるんだろう」って。

 2017年1月にオフィスビルに引っ越すと決めて、翌2月には引っ越しました。オフィスってすぐには売り上げに直結しない投資なので、なかなか難しいんですよね。でも自分たちを大きくするためには先行投資が必要だと考えられるようになった大きな転機でした。それ以来、投資に対する怖さが減ったんです。

上場するまでの道のりで、忘れられない瞬間は?

端羽氏:なかなか資金調達ができなかった会社だったので、最初に投資を受けたときはすごくうれしかった。ベンチャーユナイテッドとサイバーエージェント・ベンチャーズからの調達でした。

誰かとの出会いがきっかけだったのですか?

端羽氏:1人は、元サイバーエージェント・ベンチャーズの佐藤真希子さん。起業当初から応援してくれたのは彼女でした。女性起業家ってすごくディスカウントされるんですよ。私も「数年後何してるの?」って実際に言われたこともあるんです。そういう状況も含めて、女性起業家である私を応援してくれました。

 投資する前からいろんなアドバイスをくれたんです。彼女は社内で何度も私たちへの投資を却下されて、それでも諦めずに提案し続けてくれた。

 もう1人は、ベンチャーユナイテッドの丸山聡さん。「絶対に投資するから、ファンド形成まで待ってくれ」ってずっと応援してくれました。

 「お金を出してもいいよ」って言ってくれた瞬間は素直にうれしかった。自分たちは絶対成功すると思っていても、誰かに最初に認められないとしょうがない。その意味で「事業としてきっと成長するに違いない」と初めて期待をしてくれた。それがすごくうれしかったですね。

この記事はシリーズ「多様化する稼ぎ方、達人が明かす秘訣」に収容されています。WATCHすると、トップページやマイページで新たな記事の配信が確認できるほか、スマートフォン向けアプリでも記事更新の通知を受け取ることができます。