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新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない。「Go To トラベル」事業が始まった翌日の7月23日には、国内の1日の新規感染者が981人となり過去最多を更新した。一部の知事や医師団体の「自粛願い」を振り切り、感染者の多い東京を除外して、政府が踏み込んだ経済重視との両立策。日経ビジネス電子版の議論の場「Raise(レイズ)」では、読者の皆さんにこの政策を支持するかしないか、その理由とともに意見を求めた。

寄せられたコメントを紹介しながら、議論の中身を解説する。

「Go To トラベル」事業開始後の連休、一部の高速道路では渋滞も見られた(写真:つのだよしお/アフロ)

 「Go To トラベル」が7月22日から始まった。国内旅行代金の半分相当額を政府が補助する観光の促進策だ。支援額の上限は1人当たり1泊2万円。首相官邸や経済産業省が主導し、4月、2020年度第1次補正予算に「Go To イート」事業などとともに1兆6794億円を計上した。

 この政策はどういった状況で定められたものだったか。国土交通省観光庁の文書は「新型コロナの感染拡大は地域の様々な産業に対し甚大な被害を与えて」おり、「人の流れと街のにぎわいを創り出し、地域を再活性化するための需要喚起が必要」とその意義をうたう。ただし、条件がついている。「今回の感染症の流行収束後」という文言だ。

 一時は新規感染者が減少し「ほぼ収束させることができた」(安倍晋三首相)としていた政府は、Go Toトラベル事業の実施は全国一律を基本線としてきた。しかし7月以降、東京都などでコロナは再度勢いを増した。知事らから「時期尚早」とする声が挙がる中、政府が選んだのは東京を「除外」しての決行。自民党、公明党もこの妥協案を受け入れた。

 日経ビジネス電子版の議論の場「Raise(レイズ)」では、7月17日から同事業を支持するかどうかを読者に聞いた。7月24日時点で「支持しない」とする回答が66%を占めた。「支持する」は27%、「どちらでもない」が6%だった。