
今年は新型コロナウイルスの影響で、5月6日まで緊急事態宣言が続く異例の状況でのゴールデンウイーク(GW)となる。例年であれば多くの人が旅行や帰省をするが、政府や自治体は普段とは異なる過ごし方を求めている。
東京都は4月25日~5月6日を「いのちを守る STAY HOME週間」と名付け、動画コンテンツを用意。小池百合子知事は感染拡大防止に向け、「どれだけ外出を抑えられるかこの連休が正念場」と訴える。政府も「オンライン帰省」を推奨して、家にとどまるよう呼び掛けている。
実際、人出は大きく減少しそうだ。航空各社が22日に発表したゴールデンウイーク期間(4月29日~5月6日)の予約状況は、それぞれ前年同期比で、全日本空輸で国際線が96.1%減の9269人、国内線で89.1%減の13万2011人。日本航空系国際線は97.6%減の5132人、国内線で87.3%減の12万342人と前年から大きく減少している。
JR各社も14日、4月24日~5月6日の新幹線や特急列車の指定席の予約数は前年同期に比べて9割減っていると公表した。運休などで座席数を減らして対応しているものの、予約率も例年を大きく下回っている状況だ。
一方、旅行客への警戒感は強い。沖縄県の玉城デニー知事は26日、「今年の大型連休に沖縄へ来る予定の方が航空会社の予約によると6万人余りいるとのこと」と自身のツイッターに投稿。「非常事態宣言の体制で充分なおもてなしは到底できません」「どうか今の沖縄への旅はキャンセルして受け入れ可能な時期までお待ちください」と呼び掛けている。
神奈川県小田原市と箱根町は4月23日に行政と商工会議所、観光協会が合同でGW中の来訪を控えるよう記者会見した。箱根町観光協会の勝俣伸理事長は22日時点で箱根エリアの200のホテル・旅館施設のうち、64%が臨時休業となっていると語りつつ、「GW、一部では例年通り多くの人が集まる可能性も否定できない。観光客や従業員が感染しないよう観光を控えていただきたい」と、観光業側からの「断腸の思い」としながら訴えた。
議論のテーマ
あなたはゴールデンウイークに帰省や旅行・遠出を控えますか? 以下の3つから選んでください。
【コメント投稿の方法】
あなたはゴールデンウイークをどのように過ごす予定ですか。
外出を控えるかどうか、以下の3つから選んでください。
(1) 外出を控え自宅で過ごす
(2) 帰省や旅行・遠出をする
(3) その他(未定など)
その上で、理由と共に、具体的にどのようにゴールデンウイークを過ごす予定か、コメント欄にご意見をお寄せください。
追記
5月13日中までに(1)~(3)の数字、または明確に過ごし方を表明しているコメントを集計したところ、ゴールデンウイークの過ごし方として、(1)外出を控え自宅で過ごすが約83%、(2)帰省や旅行・遠出をするが約3%、(3)その他(未定など)が約13%だった。
実際、今年のゴールデンウイークは各地の観光地の閑散とした状況が報じられた。茨城県が14日に発表したゴールデンウイーク期間中(4月27日~5月6日)の観光客数は前年比97.9%減と、政府や自治体の要請に応えて外出を控える人が多い結果となった。
「早期収束のために我慢が必要」との認識の下、自宅にとどまり、読書や映画観賞、外出も散歩程度といった回答が多かった。一方、外出を自粛する人の中にも、自宅へとどまることを強要するような社会の「同調圧力」に違和感を覚えるとのコメントがあった。
(3)その他では仕事で出勤する人や単身赴任先の寮にとどまるとの回答が目立ったほか、近所の民泊施設で気分転換を図るとの工夫を語るコメントもあった。 (5月14日 16:00)
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