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安倍晋三首相は急転直下で「一律10万円」の給付を決断した(写真:つのだよしお/アフロ)

 政府は4月16日、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急経済対策として、所得制限を設けずに国民1人あたり10万円を給付する考えを示した。2020年度補正予算を組み替える異例の対応をし、27日にも国会に提出する方針だ。

 政府はこれまで収入が大きく減少した世帯を対象に、現金で世帯あたり30万円を支給する計画を立てており、7日に閣議決定した補正予算案を20日に国会に提出する予定だった。

 ただ、課題として制度が複雑で実際の給付までに時間がかかる恐れがあることや、対象が限定されることによる不公平感に批判の声も上がっていた。公明党の山口那津男代表が「一律10万円の現金給付」を求め、15、16両日、安倍晋三首相と会談するなど、与党からもさらなる給付策を訴える声が上がっていた。

 こうした中、安倍首相は16日夜、「さらに給付対象を拡大した措置を講ずべきと考える」とし、「全ての国民を対象に、一律、1人当たり10万円の給付を行う方向で、与党において再度検討を行ってもらう」と表明した。16日午前の会見では菅義偉官房長官が「収入が減少した世帯を対象に30万円を給付する予定」と、既に閣議決定していた予算案の成立を目指す考えを説明していたにもかかわらず、急転直下の政策転換となった。

 新たな給付策には課題もある。1人あたり10万円の給付では単純計算で約12兆円の財源を確保することになる。従来の減収世帯に30万円を給付する場合は、対象は約1300万世帯で、計約4兆円の財源を想定していた。8兆円もの差が生まれることになり、赤字国債の発行を増額して対応する見通しだ。

 また予算の組み替えにより、補正予算の成立は1週間ほど遅れる見通し。給付がいつになるのかも現時点では不透明だ。

 所得に関係なく一律10万円を受け取れることになる今回の給付策。感染拡大が続く中で、皆さんは「一律10万円」の方針に賛成ですか。賛成/反対の理由とともに、10万円をどのように使いたいかなどについて、コメント欄にご意見をお寄せください。


■追記

 4月22日中までに(1)~(3)の数字、または明確に賛成、もしくは反対を表明するコメントを集計したところ、「一律10万円」の給付に(1)賛成が61%、(2)反対が24%、(3)どちらでもないが15%だった。

 「賛成」と回答した人の多くは、全員支給とすることで処理を簡潔化し、早期の支給が可能になることに期待していた。また10万円を「ベーシックインカム」と捉える人もいた。

 ただ、政府は受け取るには申請が必要としている。自治体が申請書を各世帯に郵送し、郵送かオンラインで申請するという申請手続きが必要になる。総務省は特設ページで「可能な限り迅速な支給開始を目指す」としているが、手続きに手間取れば相当額を費やす給付の魅力が下がってしまうことは否定できなそうだ。

 一方、「反対」の回答では、収入が減少していない人や高所得者への給付に疑問を覚える人が多かった。また将来の世代への財源負担を気にする回答もあった。「賛成」と回答した人の中にも、高所得者からは税金などで支給額を還元する仕組みの必要性を訴える人がいた。(4月23日 17:30)

【コメント投稿の方法】

あなたは「一律10万円の給付金」に賛成ですか? 以下の3つから選んでください。

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