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(写真=ロイター/アフロ)

 新型コロナウイルスの感染が広がる中、安倍晋三首相は4月1日、感染予防のため、全国5000万超の全世帯に布マスクを2枚ずつ配布する方針を明らかにした。13日以降、感染者の多い都道府県から順次、配布するという。政府は3月15日から衛生マスクの転売を禁止する政令を施行したが、店頭ではいまだ品薄状態が続いている。ただ、全世帯への配布となれば、マスクの購入や配送にかかる費用は必須だ。限りある対策財源の使い道として妥当なのか、と懸念する声も聞こえてくる。

 「これって本当に必要なの?」。1日、東京都杉並区に住む女性(53)は思わず目を疑った。ネットニュースに、安倍首相が政府の対策本部の会合で、全国の家庭に2枚ずつ布マスクを配布すると表明したことが流れたからだ。布マスクとは、昔よく小学校の給食当番などで使っていたガーゼ状のあれだ。首相は「洗剤で洗うことで再利用が可能なことから、急激に拡大しているマスク需要に対応する上で極めて有効」と述べた。

 国内では新型コロナの感染が広がりはじめて以降、使い捨てマスクの品薄状態が続いている。コンビニエンスストアや薬局の店頭のマスクコーナーにはいつも「完売いたしました」というメッセージカードがぶら下がり、転売が禁止された3月中旬以降もその状態は変わらない。ネット販売ではいまだ、通常価格の数倍の高値で取引されている。

 国内でのマスク増産に向け、政府も手を打ってきた。設備投資を行う企業には補助金を拠出しており、電機大手のシャープなどが新たにマスク生産に乗り出した。政府は4月の国内供給量を3月の月6億枚から1億枚程度上積みできるとするが、医療機関や介護施設などに優先的に提供する方向。店頭まで行き渡るのにはまだまだ時間がかかりそうだ。

 ただ、この「全世帯配布」は早くも、ネット上で議論を呼んでいる。2日の菅義偉官房長官の説明によると、マスク1枚にかかる費用は「200円程度」。5000万戸に2枚ずつ配布したとして、単純計算で200億円が必要だ。日本郵便が把握している各住所のポストに投函(とうかん)するとしているが、配達においても費用が発生するとみられる。

 政府は来週取りまとめる緊急経済対策において、所得が大幅に減少した世帯に現金を給付する措置を検討している。経済対策の事業規模は名目国内総生産(GDP)の約1割、リーマン・ショック時の56兆円を上回る規模となる見通し。外食や旅行に使える割引券や商品券の発行、固定資産税の減税などが検討されている。

 布製マスクの全世帯への配布に賛成か、反対か。本当に必要なコロナ対策とは何なのか。賛否の理由も含め、コメント欄にご意見をお寄せください。

【コメント投稿の方法】

まず、布製マスクの全世帯への配布について、以下の3つから選んでください。

(1)賛成
(2)反対
(3)どちらでもない

そのうえで、そう考える理由や、リーマン・ショック時を上回るともいわれる経済対策など、今、国にしてほしい対策についてご意見を募集します。