50代が「日本型雇用」の最後の受益者世代
30代以下と50代との間で認識に隔たりが生じたり、50代が下の世代から厳しい評価を受けたりするのはなぜだろうか。“給与の後払い”ともいわれる年功序列の昇給や昇格の仕組みに起因する点が多いのかもしれない。このあたりは、日経ビジネス10月14日号の特集記事で掘り下げていく予定だ。
アンケートでは、「日本型雇用システムでどの世代が一番恩恵を受けたと思いますか」という設問も用意した。これについては、50代の回答者の44.4%が「70代以上」と回答。「60代」との回答も合わせると、8割近くを占めた。30代以下の回答者では「60代」との回答が38.1%と最多で、「50代」の29.9%、「70代以上」の22.7%と続いた。
回答者自身よりも上の世代、特に50代以上に対して「日本型雇用システムの恩恵を受けている」と感じる傾向があるようだ。高度経済成長の終焉(しゅうえん)を迎え、1990年代にバブルが崩壊して以来、成果主義や役職定年制度の導入など、次第に日本型雇用に修正が加わってきた。その結果、徐々に終身雇用や年功序列などによる「恩恵」にあずかれなくなったと感じるビジネスパーソンが増えてきていることが背景にありそうだ。アンケート結果からは、若い世代は現在の50代が、日本型雇用の恩恵を受けられる側に滑り込む最後の世代とみなしているとも言えそうだ。
日本型雇用の限界が指摘される中で、独自調査からは50代のビジネスパーソンの働き方に周囲からの厳しい視線が向けられていることが分かりました。また、50代のビジネスパーソンは、終身雇用や年功序列などの日本型雇用の最後の受益者と見られていることも浮き彫りになりました。
皆さんは、今回示した3つの設問に対する回答結果をどう思いますか。
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