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 日経ビジネス8月12日号特集「見直せ 学歴分断社会」では、日本社会にもある分断線の存在を取り上げました。「学歴分断線」です。同じ国に暮らしながら、大卒者と非大卒者の人生モデルは異なり、日常生活での両者の交流も希薄になりがちです。

 今回、「目覚めるニッポン」のシリーズに加えたのは、こうした学歴による分断が、都市部への一極集中や少子化の要因、ひいては日本の成長を阻害する要因になってるのではないかと考えたためです。特集を切り口に「身近で感じる?『学歴分断』」と題し、皆さんが分断を感じる具体的な事例やご意見を募集します。学歴を巡る「見えにくい壁」の存在をより明らかにできればと考えています。

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 8月12日号の特集ではまず、計量社会学が専門の大阪大学の吉川徹教授らによる研究・分析をもとに、日本社会にもある「学歴分断」の実態を検証した。

 日本の25~29歳のうち、非大卒者は45%(ここでは短大卒・高専卒の学歴も大卒、それ以外を非大卒としている)で、大卒者(院卒含む)は54%。吉川教授は「大卒者と非大卒者の集団が交じり合うことは少ない」と指摘している。

 また学歴による分断は日本人の恋愛や結婚、家族形成にも影響を与えており、大卒者は大卒者と、非大卒者は非大卒者と結婚する傾向が強い。大卒・非大卒、男女ともに「6~7割が自分と同学歴の相手と結婚している」という現実も見えてきた。

 賃金についてはどうか。次のグラフは高卒者と大卒者(院卒含む)の年収差を示している。例えば25~29歳の高卒者の平均年収は356万円で、大卒者は433万円。これは、就く仕事に明らかな違いがあるためで、生涯年収を推計すると5500万円の差がある。

 一連の分断は何が問題なのか。特集では、この国が抱える様々な社会問題の根本的な原因になっている可能性や成長の足かせになっている点に言及。都市部への人口の一極集中と地方経済の疲弊、少子化の加速……。また、住居費や教育費の増加など都市での生活コストの上昇によって、想定外の苦境を強いられている人々にも取材している。いずれにせよ、これまで素晴らしいと信じられてきた「大卒型人生モデル」であっても、万全・万能ではなさそうだ。人手不足時代に対応するため、広く採用の門戸を開放している企業の事例も紹介している。

 ここで紹介した4つの図や特集で紹介した事例をご覧になって、皆さんはどのように思っただろうか。

 「目覚めるニッポン 再成長へ、この一手」の今回のテーマは「見直せ 学歴分断社会」。学歴による社会の分断が、都市部への一極集中や少子化の要因、ひいては日本の成長の阻害要因になっていないか、という編集部からの問題提起です。

 そこで、皆さんにお聞きします。

 学歴による社会の分断や壁を感じたことがありますか?

 仕事やプライベートで感じる学歴による社会の分断など、皆さんが感じる「学歴分断社会」を教えて下さい。また、そのような状況を「どう変えるべきか」「どう変わるべきか」というご意見もあれば、あわせてコメント欄にお寄せください。

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