日本が停滞から抜け出すために打つべき一手を考えるRaiseのプロジェクト「目覚めるニッポン」。三菱ケミカルホールディングス会長の小林喜光氏と、ミスミグループ本社シニアチェアマンの三枝匡氏の対談(前編)を題材にした議論では、「平成の30年、日本はグローバル競争で負けた」という指摘に賛同する声が多く寄せられた。では、再成長への勝機はどうやって見いだしたらいいのか。
皆さんからのご意見を募集します。
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三菱ケミカルホールディングス会長の小林喜光氏とミスミグループ本社シニアチェアマンの三枝匡氏の対談(前編)を題材にした議論(平成の30年、日本はグローバル競争で「負けた」?)では、たくさんの意見が寄せられた。「負けた」という意見が大半を占めた。その一部を紹介する。
ここで紹介したのはごく一部で、全てのコメントは「[議論]平成の30年、日本はグローバル競争で『負けた』?」でご覧いただきたいが、どれも考えさせられる指摘ばかりだ。
では、こうした「負けている」状況からどのように抜け出し、再成長に向けた勝機を見いだしたらよいのだろうか。この点については、様々な経営者や識者の提言を通じて本シリーズで読者の皆さんと一緒に考えていくことになる。まず、小林氏と三枝氏は次のように語っている。

三枝匡氏(ミスミグループ本社シニアチェアマン):ビジネスと組織を変えていく上で重要なのはリーダーです。そして課題克服へのキーワードは「失敗」と「経験の蓄積」だと思っています。失敗を経験させるには、ちょっと危ないことにも近寄らせないといけない。これを意識的にやって、仮にうまくいかなかった場合でも「最高の経験をしたね」と褒めてあげると、人は育つわけです。失敗と経験を褒めるという慣習をまず作らないといけないですね。

小林喜光氏(三菱ケミカルホールディングス会長):企業が「戦う意志」を取り戻すためには、人材活用の面では僕は2つの道しかないと思っています。
一つはセンスの良い人材を「中」から引き上げる道。もう一つは、日本でも取締役を社外から起用せよという流れができてきたように、「物言う株主」などの指摘も踏まえ、外部から人材を連れてくる道です。「黒船」とも呼べる外的要因に頼るか、内側にいる若者に期待するか。日本企業はなかなか自分では内部の変革をしにくい体質なので、黒船に頼るのが現実的と思っています。
小林氏と三枝氏の提言は多岐にわたるが、大きくまとめると以下のようなものだ。
- 一、「惨敗」の現実をまず受け止めよう
- 一、大企業こそ変革の先駆者に
- 一、諦めず、世界で勝てる領域を開こう
- 一、「外れ者」を積極活用する組織に
- 一、「失敗」を経験させ、褒める慣習を作ろう
- 一、「外」の視点を使い、事業の整理・統合急げ
読者の皆さんは、再成長に向けた勝機を、どのように見いだしたらよいとお考えだろうか。
平成の30年、日本はグローバル競争に「負けた」――。そのような認識に立ったとき、これから私たちは、何を考え、どのような行動を起こしていったらよいのでしょうか。
そこで今回は、次のテーマで皆さんのご意見をお聞きします。
再成長へ、日本の勝機はどうやって見いだす?
小林氏や三枝氏の提言への感想とともに、皆さんのご意見をお聞かせください。
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