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人口減少は「ファクト」になった。今こそアクションを起こせる

将来、人口が減少することは何十年も前から予測されていました。今になって焦るのではなく、企業も政府も、それに備えて周到に手を打っておくべきだった、という意見もあるでしょう。なぜ、予測に基づいて対策を打つことは難しいのでしょうか。

ロスリング氏:そうですね。データを示すだけでは、行動に結びつけることは容易ではありません。示されたデータから、自分たちにとって事態は既に悪い方向に向かい始めているということが明らかに読み取れないと、なかなか行動を起こせないからです。

 予測や推計を示しても、「そうね。でも本当にそうなるのか、わからないじゃない」と言われかねません。予測というのはある意味、未来についての“作り話”です。しかし今、人口減少は既に始まっており、“作り話”ではなく「ファクト」になっています。人口減少というファクトを、グラフを見ることでこの目で確認できます。つまり、今こそアクションを起こすことが可能なのです。

 もちろん、既に行動を起こすことができていればよいのですが、それは難しい。

 長期的な変化に備えるのは、政治的に難しいものです。それが最大の問題ですね。選挙で候補者は、有権者が関心を持つ話をしなければなりません。有権者は、ゆっくり、しかも長期的に変化するトレンドについては、ほとんど関心を払いません。有権者は、足元で今起きていることについて変化を求めます。それが最も厄介な部分です。

 ロスリングさんは、「人口減少」というファクトが明らかになっている今こそ、アクションを起こせると主張します。そして、仮に経済が停滞しているとしても、依然として日本は世界で最も裕福な国の1つであり、所得水準が低い国々が成長し日本の競合として迫ってきているのは、市場が広がるという点でチャンスだとも言います。

 そこで、皆さんにもお聞きします。

 「人口減少は、日本が再び成長を目指す上でチャンスになるか」

 ロスリングさんの主張への感想とともに、皆さんの考えをお寄せください。

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