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ティール組織を実現できないのはなぜ?(写真:ユニフォトプレス)

 2018年1月に日本語訳本『ティール組織』(英治出版)が発売されて以降、日本国内ではこの「ティール組織」が、「次世代の組織モデル」として注目を集めています。

 Raiseのオープン編集会議プロジェクト「ティールってなに? 非管理型組織のススメ」では、日本でのティール組織の第一人者である嘉村賢州氏(東京工業大学リーダーシップ教育院特任准教授)、ティール組織の特徴と共通点があるフラットな組織運営を実践するヤッホーブルーイングの井手直行社長とダイヤモンドメディアの武井浩三代表に取材をしてきました。ティール組織の在り方や効果などについて、プロジェクトに参加する読者代表のオープン編集会議メンバーと、学びを共有しています。

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 嘉村氏は、ティール組織には「自主経営」「全体性」「存在目的」という3つの特徴があると言います。まだ3つの特徴を同時に兼ね備えている組織は世界を見渡しても登場していないようですが、それぞれの特徴の優位性を取り入れながら、新しい組織運営に挑む企業が成長し始めています。ヤッホーブルーイングなどは、その一例でした。

 一方、どんな組織、企業でも、ティール組織に移行することができるのでしょうか。そこで、次の議論のテーマはこちらです。

 ティール組織にそぐわないのはどのような場合?

 皆さんのご意見をぜひ、お寄せください。

(注:コメントの投稿は有料会員限定です)


定方 美緒
日経ビジネス記者
 8月23日、オープン編集会議メンバーの読者とともに、企業の経営者や幹部層に対して組織運営に関するコンサルティング業務を手掛ける識学(東京・品川)を取材します。「識学」とは人間の意識構造に着目したマネジメント理論です。
 ティール化を目指して組織づくりをするけれど、途中でうまくいかずに、識学に相談に訪れる企業経営者もいるそうです。ティール組織を実現する上で、皆さんどういったところでつまずいているのか。今回は、ティールが実現できなかったケーススタディーとその対処法について、お話を伺う予定です。
 取材に参加するオープン編集会議メンバー以外の方も、取材で聞いてほしいことがあれば、ぜひ、コメント欄に質問をお寄せください。
 取材した内容は随時、オープン編集会議メンバーや編集部の記者からコメントへの投稿や記事を通じて、読者の皆さまに報告していきます。

■追記(2019/9/3)

[報告]識学・安藤社長が指摘したティール組織の「限界」
定方 美緒
日経ビジネス記者
 8月23日にオープン編集会議のメンバー9人と、「識学」という組織マネジメント理論に基づいたコンサルティング事業などを手掛けるベンチャー企業、識学の安藤広大社長に取材しました。同社は2015年に設立され、2019年2月に東証マザーズに上場しました。

 識学は、組織のパフォーマンスを上げるために、組織のリーダーが部下に誤解を錯誤を与えないような言動をしていくためのマネジメント理論で、いわばトップダウンの階層型(ヒエラルキー型)の組織を前提にしています。フラットな組織を前提とするティールとは、目指す方向が正反対といってもいいでしょう。取材で安藤社長は、責任を負う上司がルールを作ったり、指示したりすることの大切さを強調していました。

 同社に相談に訪れる企業のなかには、「自発的に動く社員を作りたい」との狙いで比較的フラットな組織運営を目指した結果、必要な一部の業務に穴が空いてしまうといったケースがあるそうです。安藤社長からは、「従業員はそれぞれ異なる考え方や性格、思考パターンを持っている。そのため、指揮命令系統がないフラットな組織では合意形成に時間がかかり、事業を運営していくのは難しいのでないか」といった疑問が投げかけられました。

 ティール理論が目指すフラットな組織と、識学が前提とする階層的な組織では、それぞれメリットとデメリットがありそうです。

 取材内容はオープン編集会議メンバーの皆さんが、感想とともにレポートして下さっています。メンバー以外の皆さんからのご意見もお待ちしています。